大人の武井咲&タッキー「せいせいするほど、愛してる」今を切り取る挑戦

[ 2016年7月12日 09:00 ]

「せいせいするほど、愛してる」に主演し、大人のラブストーリーに挑む武井咲(C)TBS

 女優の武井咲(22)が主演を務め、“タッキー”の愛称でおなじみの滝沢秀明(34)と初共演するTBSの連続ドラマ「せいせいするほど、愛してる」(火曜後10・00)は12日、15分拡大でスタートする。テレビの視聴環境が変化している今、ドラマ制作に必要なことは何か。同局の伊與田英徳プロデューサー(49)に尋ねた。

 2006~08年に小学館「プチコミック」で連載された北川みゆき氏の同名漫画を原作にした禁断の恋愛ドラマ。ティファニー・ジャパンの広報部に勤める栗原未亜(武井)が、自社の副社長・三好海里(滝沢)と禁断の恋に落ちる姿を描く。

 武井はTBSの連続ドラマ初主演。大人のラブストーリーに挑み、イメージを一新する。滝沢の同局ドラマ出演は「オルトロスの犬」以来7年ぶり。1999年、17歳の時に同局「魔女の条件」に主演。女性教師(松嶋菜々子)に惹かれる高校生に扮したが、今回、17年ぶりに“禁断の愛”を演じる。
 
 録画機器の進歩、スマートフォンやタブレット端末の普及など、テレビの視聴環境が変化している今、ドラマ制作に必要なことは何か。

 「今の時代を切り取れているかどうか。それは重要な気がするんですよね。例えば時代劇を作るとしても、今の時代に放送するということは、何らかの意味がないといけないと思いますし」

 伊與田氏が一番好きなドラマの1つに挙げるのが、フジテレビの大ヒット作「東京ラブストーリー」(1991年1月クール)。「この世界を目指すきっかけの1つになったのは間違いないです。いまだによく見ます」と言うほど。「缶詰のように、あの時代の男と女の生きざまが生き生きと詰まっている。今見ても、新しいと思います」。まさに伊與田氏の持論と合致する。「どういうふうに時代を凝縮できるか。それがうまくできていれば、いいドラマなんだと思います。ただ、それは結果として後から分かることで、簡単に計算してできることじゃありません」。

 第1話、滝沢が武井をお姫抱っこするシーンがある。「お姫様抱っこが今の時代かと言われれば、いつの時代のことをやっているのかと言われるかもしれません。ただ、大人になった今の滝沢君だったら、アリかなと。一皮むけた滝沢秀明という気がしますし、そういうこともひっくるめた“今”。滝沢君が今回の役を演じるということが新しいわけで」。ラブコメ路線の多かった武井が大人の女性に変身することや、連ドラ初となるティファニー・ジャパンの実名協力も“新しさ”の1つ。「後になってみないと分かりませんが、新しいことにチャレンジすることで今の時代をうまく切り取れていたらいいなと思います」

 「実際、49歳のおじさんが若者の恋愛をどこまでやれるか、最初は不安もありました」と懸念も吐露したが、同局「花より男子」(05年10月クール)を手掛けた石井康晴監督を演出に迎えたのも大きかった。「恋愛ドラマを熟知している監督。恋愛ドラマって、自然と2人が近くにいるんですよ。いつの間にかそばにいて、ふっとキスしたり。監督は、その辺の空気づくりが非常にうまい。『花より男子』は学生時代の話ですが、それよりも大人になったイメージで作れていると思います。新しいことにチャレンジし続けないと、新しいことは生まれない。新機軸のラブストーリーになれば」と新風を巻き起こすべく意気込んでいる。

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2016年7月12日のニュース