セクゾ佐藤勝利 脱“平凡” 転機は「ユー、歌詞を書いてみなよ」

[ 2015年6月9日 14:00 ]

 ジャニーズ事務所の中で今夏、もっとも忙しくなりそうな一人がSexy Zoneの佐藤勝利(18)。8月前半にグループとソロの公演があり、同22日からはスペシャルナビゲーターを務めるW杯バレーが開幕する。そんな彼が好きなのが何と俳句。この夏に懸ける思いを詠んでもらった。

 頭の回転の速い少年だ。「中学時代に俳句で全国で上位に入る賞をもらったことがある」と言うので、その場で「一句作ってみてよ」とリクエスト。すると「う~ん」と1、2分考えてから詠み上げた。

 「ぺらぺらと めくるめく夏 スポーツ紙」

 「バレーの日本代表と僕らがスポーツ新聞の紙面を独占するほど活躍して、めくるめく夏にしたい!」という思いを込めた一句。さらに「新聞を見た人たちの会話がぺらぺらと弾んでいるイメージもあります」と付け加える。

 即興で「スポーツ紙」を句に入れるサービス精神は、エンターテイナーとしての基礎ができている証拠だろう。「中学時代の授業で俳句が好きになって、今でも時々作ってます。伝統的なルールとかは分かってないんですが…」と照れる。あどけなさが残る18歳のアイドルにしては古風な特技だが、試されるのは「五・七・五」というリズムに合わせた言葉の表現力と豊かな発想力。そこには、瞬時のひらめきや切り返しを磨いて成功を収めた近藤真彦(50)やSMAP中居正広(42)ら先輩アイドルに通じる資質があるのかもしれない。

 それを見抜いたのがジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長。俳句の受賞経験を知ったジャニー社長は「ユー、歌詞を書いてみなよ」と声を掛け、佐藤は12年にメンバーでいち早く「キミのため、ボクがいる」を作詞した。

 これまでに5曲の詞を手掛けていて、会心の出来なのが昨年作った「Hachidori」。鳥なのに「蜂」と呼ばれる「蜂鳥(はちどり)」の存在を通して、競争よりも自分らしく生きることの大切さを強調。♪みんなとさ 違くたって 君らしくなってよ――と訴えた。

 「周りに合わせようとする友達がいたので、ほかの人と違ってもいいんだよと伝えたかった」という高校生活での素直な気持ちを込めた作品。俳句作りで見せた言葉遊びのセンスや自由な発想力は、歌詞の世界でも光った。「自分にこんなことができるのかと驚きでした。作詞するメンバーはグループにいなかったし、これが特技につながっていけばと思った」

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2015年6月9日のニュース