米朝さんに最後の別れ、近藤正臣が涙の弔辞 何度も「おおきに」

[ 2015年3月25日 11:24 ]

祭壇に飾られた桂米朝さんの遺影=25日午前、大阪府吹田市

 19日に89歳で死去した落語家で人間国宝の桂米朝さんの葬儀が25日、大阪府吹田市で営まれ、上方落語の復興に尽力し、関西文化の発展に貢献した「上方の至宝」に、芸能界の関係者やファンら1500人以上が最後の別れを告げた。

 東西の落語協会会長ら5人が弔辞を述べ、上方落語協会会長の桂文枝(71)は「風前のともしびだった上方落語を残してくれた血のにじむような努力を、無駄にしないよう努力してまいります」と名人の遺志を受け継ぐ決意を語った。

 親交が深かった俳優の近藤正臣(73)は、米朝さんの業績を挙げ「色とりどりのお弟子さんを残してくれて、楽しみが続く。いろいろとおおきに」と遺影に語りかけ、涙を浮かべた。

 米朝さんの長男で落語家の桂米団治(56)は喪主のあいさつで「長男ですが、ずっとお兄さん(兄弟子)がいた。みんなの父親でした」と振り返った。

 祭壇には優しい表情の遺影が飾られた。着物やたばこ盆など愛用の品も会場に並び、在りし日をしのばせた。

 葬儀中は時折雨が降り、出棺では米朝さんが高座に上がるときに使った出ばやしが演奏され、多くのファンが見送った。

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