トム・クルーズ 最も危険なスタント秘話 地上1500mへ

[ 2015年3月25日 18:00 ]

軍用機の左翼を走るトム・クルーズ(上)とスウェーデン出身の新進気鋭の女優レベッカ・ファーガソン(下)(C)2015 Paramount Pictures.All Rights Reserved.

 米俳優トム・クルーズ(52)が、主演するシリーズ最新第5弾スパイ映画「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」(監督クリストファー・マッカリー、8月7日公開)で、地上1500メートルの軍用機上で危険なアクションシーンに挑んだ。

 地上1524メートル(5000フィート)、時速400キロ以上で飛ぶ軍用機のドア外部に張りつき、侵入を試みるという体当たり場面。トムは滑走路を助走し始める軍用機の左翼から走って機体へ飛び移り、加速して上空に離陸する機体にしがみつく。撮影はイギリスで、2日間行った。

 前作「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」は世界一の高層ビル、ブルジュ・ハリファ(828メートル)でアクション。これを超えるべく、マッカリー監督は「キミがこの飛行機の離陸時に機外にいるというのはどうだろう?」と冗談めかしながら提案すると、トムは「飛行機に乗りながら翼の上に出たり機体の外に行ってみたいと思っていた」と快諾した。

 滑走路上で鳥などにぶつかると大ケガを負うため、何日もかけて滑走路が清掃された。翼の上に立つトムにエンジンから噴き出る燃料が直接かかり、徐行している時でさえガスが目に入ったため、眼球全体をカバーするレンズを着装し、瞳孔や網膜を守った。

 マッカリー監督は「これほど緊張感のあふれる撮影現場は初めてだったよ。トムは『僕が(スタント中)、本当につらそうに見えても、それは演技の一部だから、カメラを止めないでと言ったんだ。本当にもうダメだというサインを出すまでね』と言っていたんだ。リアルなスタントを追求するトムならではの姿勢だけど、実際、撮影を楽しんでもいたと思うよ」と振り返る。

 トムは飛行機のエンジンが回り始めてから、地上走行、滑走路走行、離陸、飛行、着陸、エンジン停止まで機体の側面に張り付き、理想のショットを撮るため同じことを8回も繰り返した。機体の壁に何度も叩きつけられたトムは「僕が挑戦したスタントの中で最も危険なものだったよ」と語っている。

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