「ただの悪人ではない」トム・ハンクスが新作映画で会見

[ 2013年10月18日 18:53 ]

記者会見に登場したトム・ハンクス=18日、東京都内

 17日開幕の東京国際映画祭でオープニング上映された米映画「キャプテン・フィリップス」(11月29日公開)に主演したトム・ハンクスが18日、東京都内で記者会見した。実話をもとにした作品に「彼らはただの悪人ではない。政府が腐敗しきった国にいて、貧困に絶望し海賊になったのでは」と、事件の背景に理解を示した。

 「キャプテン―」は、2009年に実際に起きた、米国船籍のコンテナ船がソマリア沖で襲撃された海賊事件を映画化。ハンクスの演じる米国人船長は乗組員を指揮し、武装した4人組に立ち向かう。乗組員を救うため自らが犠牲になることもいとわないヒーローの役どころだ。

 ハンクスは「複雑な社会情勢がある。『世の中は不公平だ』と映画を見たお客さんは感じるだろう」との見方をする一方で「だからといって、犯罪行為が許されるとは思っていない」と述べた。

 ハンクス主演で06年に映画化された人気小説「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズの原作最新作「インフェルノ」(角川書店、11月28日発売)にも質問が及んだ。

 ハンクスは「(映画を)作るという話があるようだが、まだ何も決まっていない」と白紙を強調。しかし前作品とその続編を配給したソニー・ピクチャーズに対して「(映画化を)喉から手が出るほど望んでいるだろう。逃すほど“おバカさん”ではないはずだ」と映画化を期待した。

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2013年10月18日のニュース