「愛はあるのに乾いている」函館ロケが人気です

[ 2009年2月13日 19:51 ]

函館の街並みを背景に映画のロケをする森田芳光監督(左から2人目)、女優の小雪(同3人目)ら

 北海道函館市を舞台にした映画が近年、増えている。昨年は4本撮影され、過去最多だった1958年と同数に。年代別でも2000年代は計19本と、これまで最多だった60年代の16本を早くも上回った。

 函館は観光客が減少傾向にあるが、市観光コンベンション部は「知名度が上がれば、観光客の誘致につながるはず」と期待している。
 今年公開される「わたし出すわ」を昨年11~12月に撮影した森田芳光監督は、函館をロケ地に選んだ理由を「愛はあるのに乾いている空気感が自分(の作品)に合っている」と説明。東京と80分で結ぶ航空便の利便性も指摘する。監督としての函館ロケは4作目だ。
 森田監督とは「キッチン」(89年)以来の付き合いというカフェ経営太田誠一さん(56)は人気の理由を「日本が昭和に失った風景や建物があり、そのたたずまいや精神性が恋しいのではないか」と分析する。
 スタッフの宿泊先やエキストラの手配などをするため、函館市が設立した組織「はこだてフィルムコミッション」は、活動から5年を迎えた。これまで2作品でロケ地マップ計6万部を作り、全国の映画館で配布した。「わたし出すわ」でも作製を検討している。

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2009年2月13日のニュース