まだ見えない目標へ 三浦春馬は走リ続ける

[ 2009年1月22日 06:00 ]

三浦春馬は舞台にも活動の幅を広げる

 毎日映画コンクールの各賞が決定。「奈緒子」の三浦春馬(18)は「純喫茶磯辺」の仲里依紗(19)とともにスポニチグランプリ新人賞を受賞した。

 「“奈緒子”で獲れて本当によかった。この作品でもらえればと思っていた」
 三浦はしてやったりの表情を浮かべた。長崎県の高校の陸上部で、駅伝の全国大会を目指すランナーを演じた。大会の最中、幼少のころ父親が死去するきっかけとなった少女・奈緒子(上野樹里)と運命の再会をする。給水所でペットボトルを差し出す奈緒子を見たときの驚いた顔が印象的。確かな演技力と、徹底した走り込みで駅伝ランナーになりきった根性が受賞につながった。
 撮影は一昨年の7月。映画の舞台となる長崎県壱岐島で行われた。「合計100キロぐらい走ったんじゃないでしょうか。疲れて夜10時には寝てました」と笑う。“合宿状態”の撮影で共演者と強いきずなで結ばれた。「よく“ひとつのものを作り上げる喜び”と言うじゃないですか。これまではあまり実感がわかなかった。でもこの映画は“みんなで体を張った”と言える。すごい達成感でした。だからこの作品で獲れたことがうれしいんです」と力説した。
 07年の映画「恋空」で新垣結衣(20)の相手役を務めて注目を集めた。4月11日公開の「クローズZERO2」には筋金入りのワルで顔を出すなど、若手俳優が群雄割拠の時代に確実に階段を上り続けている。
 「こんな俳優になりたいとか、目指してるものがまだ見えないんです」と言いながらも最近、漠然とした目標を定めた。所属事務所の先輩俳優、岸谷五朗(44)だ。岸谷が発起人の1人で、毎年12月1日の「世界エイズデー」に開催されている「アクト・アゲインスト・エイズ」に2年連続で参加し、人柄に引かれた。その“あこがれの人”とは6月に舞台「星の大地に降る涙」(赤坂ACTシアター)で共演する。「舞台は初めて。楽しかったら舞台しかやらない俳優になっちゃうかもしれませんよ」と不敵に笑った。
 ▼三浦 春馬(みうら・はるま)1990年(平2)4月5日、茨城県生まれの18歳。アクターズスタジオつくば校で学び、97年NHK朝の連続テレビ小説「あぐり」でデビュー。趣味はサーフィン、サッカー。1メートル78。血液型AB。

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