広島・小園は「走る3番」 機動力野球で、かく乱する!!

[ 2024年4月4日 05:45 ]

ノックを受ける広島・小園(撮影・奥 調)
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 広島は3日、マツダスタジアムでのヤクルト戦が降雨中止となり、同球場に隣接する室内練習場で全体練習を行った。開幕から全4試合で3番起用されている小園海斗内野手(23)は4試合で3度の盗塁を企図(成功1)するなど、積極的な走塁が目立つ。今後も“足攻”を体現し、機動力野球のキーマンとなる決意を口にした。

 走る3番・小園が相手守備陣を揺さぶり、セ界の脅威となる。開幕から中軸を任される23歳は、得点するために自らが起点となって“足攻”でかき回していく覚悟を示した。

 「二塁に行ければ、点が入る確率も上がると思う。後ろの(打順の)方が還してくれるので、何とか塁に出てチャンスを広げていきたい」

 開幕から4試合で早くも3度の盗塁を企図。成功はまだ1とはいえ、昨季は出場80試合で企図数12の8盗塁だったのと比べると、走塁への意欲の高まりがうかがえる。クリーンアップの一角としての打撃だけでなく、果敢に次の塁を狙う走塁で貢献する重要性を実感しているからだ。

 「自分も長打をあまり打てないので、そういうところでの役割があると思う。しっかり考えてやっていくべきだと思う。打てない時でも、そういうところ(走塁)でチームに貢献できればと思う」

 開幕4試合消化時点で、チームの長打は12球団ワーストの3本。新助っ人のレイノルズとシャイナーをケガで欠き、パワーヒッター不足は否めないが、少ない好機を生かして得点に結びつけている。「3番だからといって(走者を)還さないといけないというプレッシャーもない。次につなげばいいかなと。それくらいの気持ちでやっている」と小園。そう意識することで、自身の重圧を軽減。4試合で12打数5安打(打率・417)の好スタートにつなげた。

 2日のDeNA戦では0―0の7回1死から小園が四球で塁に出ると、続く堂林の打席で二盗に成功。秋山の左前打で本塁へ突入し、捕手のタッチをかいくぐる好走塁で先制点を奪った。赤ヘル軍団の伝統でもある機動力野球を体現していく。新井監督からも「こちらが仕掛けることで相手の守備も動かしている。こちらはアウトになってもいいからトライしろ、と言っている。どんどん攻めていきたい」と背中を押された。

 くしくも、母校・報徳学園は、今春の選抜大会でわずか3本の長打ながら、出場32校で2番目に多い10盗塁を記録するなど機動力を駆使して準優勝を遂げた。「(母校は)昔よりも強いので、凄いなと思いながら見ていました」。後輩たちに負けじと、小園もダイヤモンドを駆け回る。 (長谷川 凡記)

 ○…広島は昨季、盗塁企図数128でリーグトップ。成功数は阪神の79に次いで2位の78だった。また、小園の昨季の8盗塁は自己最多で、秋山、上本に並ぶチーム2位(トップは羽月の14)。チームのさらなる機動力強化に向け、小園の足に期待がかかる。

 《堂林は「つなぎの4番」》小園が「走る3番」なら、堂林は「つなぎの4番」の役割を果たすことに集中する。「大きいの(長打)も難しい状況。つないでいくことが大事になる。つなげば、アキ(秋山)さん、坂倉がいるので、自分は犠打でも、何でもするつもりでやっている」。ここまで4試合のうち3試合で4番出場。昨季12本塁打を放ったが、長打に固執することなく勝利に貢献する。

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