【23年ドラフト下位指名】楽天6位・中島大輔 俊足巧打武器に「開幕1軍」&主役の座

[ 2023年12月12日 05:00 ]

楽天への入団に合意した青学大・中島
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 楽天から6位指名を受けた青学大・中島大輔外野手(22)は、ドラフト指名後も味わった“悔しさ”を胸にプロでは虎視眈々(たんたん)と主役の座を狙っている。まずは俊足巧打を武器に開幕1軍を勝ち取る覚悟だ。

 明治神宮大会を準優勝で終えた翌日の11月21日、青学大で行われた報告会で中島は強い決意を込めて語った。「やっぱりあの2人はいつも記者の数が凄いですね。でもプロでは自分もあのぐらい注目選手になっていつか2人から打ちたい」。視線の先には多くの報道陣に囲まれていたチームメートで広島1位指名の常広羽也斗と、阪神1位指名の下村海翔。ひそかに強い対抗心を燃やしている。

 今年の東都リーグは常広、下村をはじめ7投手がドラフト1位指名を受け「東都ドラ1セブン」が誕生。この一年は好投手たちが注目され続けていた。それだけに中島は「下克上じゃないですけどいつかは自分もっていう思いは強いです。悔しさもあります」と何度も口にしていた。

 俊足巧打が売りだが、ここぞの場面で勝負強さを発揮してプロ入りの夢をつかんだ。お互いに勝てば優勝だった日大との今秋リーグ最終戦。3点差の6回に試合を決める満塁本塁打を放ち2季連続優勝に導いた。その後の明治神宮大会では初戦で3安打しながらも試合中に右足を負傷。歩ける状態ではなかったが、慶大との決勝は足を引きずりながらも安打を放って盗塁も決め、最後までチームを背中で引っ張った。担当だった楽天・部坂俊之スカウトは「いいところで打てる勝負強さもあればリーダーシップも素晴らしい」と評価。中島も「こういう姿を主将として最後に示せたので後輩はなにか感じてくれていれば。自分ができることはやり通したと思います」と話した。

 楽天での目標は「開幕1軍」と定めた。「足を生かしてまずは代走とかから少しずつチャンスをつかんでいきたい」。主役の座に就けなかったこの一年の悔しさは忘れない。「プロでは一番になりたい。早くプレーしたい」とその日を楽しみにしている。 (村井 樹)

 ◇中島 大輔(なかしま・だいすけ)2001年(平13)6月4日生まれ、和歌山県出身の22歳。川辺西小1年時に野球を始める。龍谷大平安(京都)では3年春に甲子園に出場しベスト8入り。青学大では1年秋から主力として活躍し今秋はMVPを獲得した。50メートル走5秒9、遠投100メートル。1メートル80、77キロ。右投げ左打ち。

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