野村勇よ、今宮の刺客になれ!ソフトB・森ヘッドが遊撃マッチアップ構想「レギュラー獲ってほしいよね」

[ 2022年12月31日 05:00 ]

投内連係で一塁に送球する野村勇(右は今宮健太)
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 ソフトバンク森浩之ヘッドコーチ(57)が、来季の期待選手に野村勇内野手(26)を挙げ、今宮健太内野手(31)と正遊撃手争いでマッチアップさせる構想を明かした。野村勇は、1年目だった今季、球団新人最多タイの10本塁打に加え、10盗塁と快足も魅せた。チームに貴重な右の大砲候補として遊撃を中心に二、三塁でのレギュラー奪取にハッパをかけていた。

 勇が今宮への“刺客”となる。所用でペイペイドームを訪れた森ヘッドコーチがいたずらっぽく笑い、来季、野村勇を遊撃に送り込む構想を明かした。

 「勇が今宮とね。もう一回ね。(今宮)健太がまだまだ頑張ってもらうように、刺客を送り込んでね。今年はガルビスに打ち勝って成績を残したから」

 今宮は今季130試合でキャリアハイの打率・296。17年以来5年ぶりのベストナインにも返り咲いた不動の遊撃手である。本来ならば年俸3億5000万円で来季2年契約の2年目を迎えるガルビスが2番手だが、極度の打撃不振。期待度は成長途上の野村勇の方がむしろ、高い。

 来シーズンの期待選手を聞かれると、森ヘッドは食い気味に即答した。「野村勇、正木あたりはレギュラーを獲ってほしいよね。うちは、左打者が中心。右の大砲が奮起すればチャンス」。野村勇は97試合、10本塁打、25打点。本塁打数は南海・鶴岡一人の新人球団記録に並んだ。柳田、栗原ら主軸に左打者が多い中で打率・239だが、パンチ力を秘めた右の大砲候補は赤丸急上昇中なのだ。

 強肩強打で、50メートル5秒8の快足。ここぞの代走起用にも応えて10盗塁もマークした。守備では今季、左翼、三塁、遊撃、二塁で三塁が中心だった。遊撃の先発は5試合で外野1試合。起用ポジションは藤本監督と話し合う予定だが、現時点では遊撃手を中心に内野を守らせたい考えだ。

 「全部(守るの)は、しんどい。監督と話して、どこを優先的に守らせるか、どこで勇が一番、生きるのかが大事」。V奪還を狙う来季へ大型補強に成功。レギュラー争いは激戦を極める。ただ、森ヘッドは打って、守って、走る野村勇が今宮をかき回す存在になると、見込んでいる。 (井上 満夫)

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2022年12月31日のニュース