【データで見る虎の2022年】最大の事件簿は泥沼開幕「7点差逆転負け」「9連敗」「勝率・063」

[ 2022年12月31日 07:00 ]

開幕戦<神・ヤ1>ベンチに戻るカイル・ケラー(背番号42)を見つめる矢野監督(撮影・北條貴史)

 矢野阪神ラストシーズンとなった2022年は、プロ野球史上最大の開幕戦7点差逆転負けに端を発し、リーグワーストの開幕9連敗、プロ野球史上最低勝率・063など「黒歴史」を紡ぎながら、最終的にはAクラス3位に入った。激動のシーズンを、データで振り返る。(記録担当・桐山 章)

《1位 開幕9連敗「黒歴史」》
 沖縄・宜野座の春季キャンプイン前日の1月31日に、就任4年目の矢野監督が異例のシーズン限りでの退任を表明。開幕前からより濃く「優勝」を意識したチームが浮足立ったのは否めない。

 3月25日ヤクルトとの開幕戦は、5回終了時点8―1の圧勝ムードが一転して、6回から毎回の失点。1点差に迫られた9回には新守護神のケラーが2被弾3失点で万事休す。開幕戦の7点差逆転負けは、82年の西武に並ぶプロ野球史上2度目の最大得点差だった。

 開幕戦のショックから立ち直る気配は見えず、4月3日巨人戦まで開幕9連敗を喫し、79年ヤクルトの開幕8連敗を更新するセ・リーグ最長となった。直後の5日DeNA戦を西勇の完封で待望の初勝利。これでひと安心かと思われたが…。

 6日DeNA戦を敗戦で初の連勝ならず。1分けを挟んで6連敗の4月14日、勝率は1勝15敗1分けの・063をマーク。開幕から未勝利の「・000」を除くと、55年トンボと79年西武の・071を下回る史上最低勝率となった。この時点で開幕から6カード連続勝ち越しなし(球団最長)。首位巨人とは10・5ゲーム差、5位DeNAとも6ゲーム差の最下位。すでに優勝はおろか、CS進出条件のAクラス入りを語るのも、はばかられる空気だった。

《2位 追い上げて3位!CS進出》
 「勝負はげたを履くまで分からない」とはよく言ったもの。「絶望」で始まったシーズンの最終盤、1試合を残した10月1日に3位が確定し、CS進出が決まった。

 4月15日巨人戦、新型コロナで出遅れた青柳が初登板勝利でチーム2勝目。翌16日もウィルカーソンで勝ち、初の連勝&カード勝ち越しで負の連鎖を断ち切った。6月に初の月間勝ち越しに転じ、7月との2カ月で28勝14敗1分けの勝率・667。4月23日時点で最大16あった借金を7月24日に完済。最大で貯金3とした。終盤は広島、巨人との激しい3位争いを制し、矢野監督は就任1年目の19年から3位、2位、2位、3位とすべてAクラス。2リーグ制以降の阪神監督で新任初年度から4年連続は初めてだった。

《3位 近本、30試合連続安打》
 近本が5月28日ロッテ戦から7月6日広島戦まで30試合連続安打。11年マートンに並ぶ球団記録とした。6日は新人から5年連続のシーズン100安打も達成。阪神で新人からは後藤次男の8年、吉田義男の5年に続く3人目となった。

《4位 佐藤輝、新人から2年連続20発》
 佐藤輝が9月23日の広島戦で6回に中崎から20号2ラン。21年は24本を放っており、新人から2年連続20本塁打は同期の牧(D)に続くプロ野球10人目。阪神では70年の田淵幸一以来52年ぶり2人目。左打者ではプロ野球史上初だった。

《5位 青柳、投手3冠》
 青柳が2年連続最多勝(13勝)&勝率1位(・765)に初の最優秀防御率(2・05)で3冠に輝いた。新型コロナウイルス感染で出遅れも5~8月12試合で9連勝。防御率2位には西勇。阪神投手の1、2位は69年江夏豊、村山実以来4度目となった。

《6位 シーズン26度の零敗》
 零敗は中日と並ぶ今季最多で、阪神では63年の24度を上回るワーストとなった。26度のうち3月26、27日(VSヤ)、5月3、4日(VSヤ)、6月8、9日(VSソ)、8月12、13(VS中)、同23、24日(VSD)と同一カードで2試合連続が5度もあった。

《7位 伊藤将、甲子園で10連勝》
 伊藤将が9月7日ヤクルト戦完投勝利で、昨季9月1日の中日戦から甲子園で10連勝を飾った。阪神投手では79~80年の小林繁10連勝以来、5人目で6度目。続く2試合は勝敗なし。最長は36~38年御園生崇男の14連勝。来季球団新記録か?

《8位 21試合連続3失点以下》
 4月22日ヤクルト戦戦から5月19日の同戦まで、21試合連続3失点以下に封じた。56年の16試合を更新する球団記録。42年南海の31試合に次いで、43年名古屋に並ぶ歴代2位。2リーグ制では最長も、この間零敗6度の12勝9敗。貧打で貯金稼げず。

《9位 近本、2年ぶり3度目の盗塁王》
 近本が30盗塁でタイトル獲得。プロ4年目で3度は河西俊雄(南海)、木塚忠助(南海)、福本豊(阪急)、赤星憲広(神、4度)に続く5人目。盗塁成功率・857(企図35)は自己最高で巨人5、広島5、DeNA4の3球団は盗塁死なし。広島は昨季から11連続で成功中。

《10位 4年連続リーグ最多盗塁》
 矢野阪神が4年連続でリーグ最多盗塁。2軍監督時のイズムを1軍でも発揮した。19年、21、22年は3桁。盗塁王も近本3度、中野1度の4年連続で輩出した。今季近本30、中野23、島田21の3人以上が20盗塁は60年三宅秀史29、並木輝男23、吉田義男20以来、チーム62年ぶり5度目。

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