巨人がオコエ獲得 中堅争い激化へ原監督「補強ポイントを埋めることができる有力な選手」

[ 2022年12月10日 05:00 ]

現役ドラフト

巨人が獲得したオコエ
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 出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化させるために導入された現役ドラフトが9日、非公開で初開催された。各球団は2人以上を対象選手として挙げ、各球団がリストの中から最低1人を指名。今回は2巡目は実施されず、12球団12選手の移籍が決まった。巨人は楽天からオコエ瑠偉外野手(25)を獲得。原辰徳監督(64)は競争の激しい外野の一角を担うことを期待した。

 選手の第二の野球人生のスタートを後押しする「現役ドラフト」。18年からNPBとプロ野球選手会で議論が始まり、この日、初開催された。非公開で行われ12選手の移籍が決まる中、巨人は楽天で伸び悩む、オコエに白羽の矢を立てた。

 オコエは15年ドラフト1位で楽天入りも7年間、レギュラーとして定着できなかった。今季はわずか6試合の出場だったが、巨人はポテンシャルの高さに着目。環境を変えることで飛躍できる選手と判断した。原監督は球団を通じ「新たな制度の下、チームの補強ポイントを埋めることができる有力な選手を獲得できた。オコエ選手には、ジャイアンツの一員として、今まで以上の活躍を見せてくれることを期待しています」とコメントした。

 オコエと巨人には、意外な縁がある。小学6年だった09年にジャイアンツJrの一員として、NPBジュニアトーナメントに出場していた。「古巣」への移籍が決まったオコエは「支えてくださった楽天の球団関係者の皆さん、いつも温かく応援してくださったファンの皆さん、ありがとうございました。来年からは読売ジャイアンツで心機一転頑張るので、応援お願いします」と決意を新たにした。

 今季は17年以来5年ぶりのBクラスとなる4位に終わった巨人。巻き返しを期す来季に向け、外野の整備に力を入れている。丸を中堅から右翼にコンバートし、中堅はレギュラー不在。ドラフトでは球団では初となる外野手の1、2位指名で浅野(高松商)と萩尾(慶大)を獲得した。新外国人としてジャイアンツからFAとなったブリンソンの調査も進めている。メジャー通算28本塁打で、中堅守備の能力の高さも評価。広島から復帰する長野、左膝の手術から復活を目指す梶谷、松原、増田陸らがポジションを争う激戦区だ。

 オコエはその競争に割って入れるか。出場機会をつかむための「現役ドラフト」での移籍だが、ライバルがひしめく過酷な環境でリスタートする。(川島 毅洋)

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2022年12月10日のニュース