京田 DeNA入団会見 天国の盟友・木下雄介さんの思い背負う!背番「98」希望

[ 2022年12月6日 05:30 ]

デスターシャタオルを掲げる京田(撮影・島崎忠彦)
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 中日からトレードで加入したDeNA・京田陽太内野手(28)が5日、横浜市内の球団事務所で入団会見を行った。1400万円減の年俸5000万円で契約し、背番号はともに中日でプレーして昨年8月に27歳の若さで急逝した木下雄介さんが背負っていた「98」に決定。公私ともに仲が良かった天国の盟友とともに新天地で戦い抜く。

 入団会見の冒頭。京田の背番号が「98」であることが発表された。中日で「1」を背負った男が自ら希望して選択した番号。「トレードで声をかけていただき感謝の気持ちです。全力で頑張ります」と表情を引き締めた。

 会見で背番号についての言及はなし。だが移籍決定直後から球団に希望を伝えていた。98は昨年8月に急逝した木下さんがつけていた特別な番号。1学年上ながら16年のドラフト同期で、野手と投手でポジションは違ったが気心が知れた仲だっただけにショックは大きかった。同年9月5日に行われた追悼試合のDeNA戦では8回に適時打。盟友の思いも背負い、新天地で躍動するつもりだ。

 17年に新人王を獲得するなど順調に正遊撃手となったが、今季は若手の台頭もあって43試合で打率・172、3本塁打、8打点。5月4日のDeNA戦(横浜)では立浪監督に「戦う顔をしていない」と2軍行きを命じられた。「自虐ですが“強制送還”された場所に戻る。凄く楽しみ」と笑い「今年は(中日はDeNAに)こてんぱんにされた(6勝18敗1分け)。来季は僕が入りもっとこてんぱんにできれば」と誓う。チームでブームの「デスターシャ」ポーズも「ファンと一緒にやりたい」と前向きだ。

 遊撃は森、大和らがいる激戦区ではあるが、京田は「143試合、レギュラーで出る。まずは守りでアピールしたい」と力を込める。負けるわけにはいかない。志半ばで天国に旅立った盟友の思いも、背負っているから。(大木 穂高)

 ≪ドラフトの同期で家族ぐるみで出かける仲≫木下さんは右肘痛から復帰を目指してリハビリを続けていた昨年7月6日にナゴヤ球場で突然倒れて意識不明となり、約1カ月後の8月3日に27歳の若さで急逝。京田とは16年ドラフトの同期で家族ぐるみで食事や釣りなどに出かける仲だった。選手会長でもあった京田は同9月5日の追悼試合で木下さんの当時4歳の長女、2歳の長男による始球式を球団に提案。自身も8回に適時打を放ち、お立ち台では言葉に詰まりながら「何とか勝って良い報告がしたかった」と話した。

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2022年12月6日のニュース