プロ野球選手会・会沢会長「選手が主役に」選手の立場改善を目指し特別委員会を設置

[ 2022年12月6日 05:30 ]

総会を終え報道陣の質問に答える会沢(撮影・大森 寛明)
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 労働組合・日本プロ野球選手会は5日、大阪市内のホテルで定期大会を開催。念願である保留制度改革へ向け、会沢翼選手会長(広島)は選手自らが自覚を持って参加することの必要性を訴えた。

 「今まで以上に選手が主役になって委員会に参加、発言し、一致団結して戦うのが重要」。選手会は球団との契約における選手の立場改善を目指し日本野球機構(NPB)との間に特別委員会を設置。FA権の取得年数を6年に短縮、人的補償の廃止などを求めていくが、早ければ年内に第1回を行う同委員会に選手が積極的に参加することを決議した。

 これまで交渉は選手会事務局の担当者が出席し選手の参加は限られていた。選手の参加へ向け熱心に意見交換した会沢会長は「何年後かに振り返った時、選手会の歴史の節目になる」と、この日の大会の意義を強調した。

 ≪年俸額公表議論、選手個々の判断≫選手が契約更改の際に年俸額を公表するかどうかも話し合われた。公表は野球少年らに夢を与える一方、個人情報でもあり「自分はいいが、家族が傷つくケースもあるという話があった。公表を希望しない選手には聞かないでほしい」と会沢会長。基本的には、選手個々の判断に任されるが、選手会関係者は「家族への誹謗(ひぼう)中傷にもつながりかねない。(報道機関には)選手の立場に配慮して、記事を作成してもらえれば」とした。

 ≪故障者の育成契約、今後の是正要求へ≫各球団が故障者を育成選手として契約していることについて会沢会長は「本来の目的以外で使われるのが目立っている。ルールの下で戦うのがプロ野球。ルールをねじ曲げてはならない」と訴えた。手術を受けた巨人・梶谷が年俸2億円で育成契約などのケースも。「(若手選手の)育成が趣旨。(育成契約が)プロテクト外しではないか、という意見も多かった」と会沢会長。今後、NPBに対して是正を求める。

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2022年12月6日のニュース