阪神・矢野監督 大観衆の「矢野コール」に「矢野ガッツ」で応えた!日本シリーズで「もう一度甲子園に」

[ 2022年10月3日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3-3ヤクルト ( 2022年10月2日    甲子園 )

セレモニーを終え、ベンチへ下がる矢野監督が右手を高く突き上げる(撮影・岸 良祐)
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 阪神は2日、レギュラーシーズン最終戦のヤクルト戦で総力戦の末、3―3で引き分けた。就任4年目の矢野燿大監督(53)の最終年は68勝71敗4分けのリーグ3位で終了。借金3を抱えながらもクライマックスシリーズ(CS)進出を果たし、試合後の監督あいさつでは日本シリーズで再び甲子園に帰還することを超満員のファンに約束した。

 レギュラーシーズンでは就任4年間で最後となった試合は、思わぬ総力戦となった。1―0の9回にケラーが3点を失い逆転されながらも、その裏に2点を返して延長戦へ。9回までにベンチ入り野手を使い切り、投手も延長10回から登板した才木が最後の一人。延長の3イニングは「9人野球」でしのぎ切り、優勝チームと引き分けてシーズンを終えた。

 「諦めないとかそういうのはずっと言ってきた。苦しいシーズンでしたけど、ここまで持ってきてくれた。またCSでもそういう試合を見せていきたい。ドキドキしました。最後の僕の試合が没収試合になったらどうしようかなって」

 矢野監督はCSもにらみ、序盤から早め早めの交代策に出た。ところが、土壇場の9回にドラマが待っており、延長戦で一人でもケガ人が出れば没収試合となるところだった。ヒヤヒヤの展開の中でも、西純や栄枝、才木ら若虎が躍動。一生忘れられない“最終戦”となり、試合後には4万2539人の大観衆に万感の思いを込めてあいさつした。

 「昨日(1日)3位が決定した瞬間、“5割にも達してないな。3位だったけど喜んでいいのかな”というような気持ちもありました。でも、めちゃくちゃうれしかった。もう一度、この甲子園に帰ってくる時は日本シリーズになります。大好きな選手たちと、満員の甲子園で日本シリーズをやれることを思い描き、横浜スタジアム、神宮と僕たちの野球を、挑戦してきます」

 場内のファンに手を振り、熱い「矢野コール」が巻き起こると一塁ベンチ前で右手を突き上げ「矢野ガッツ」。「あれだけコールをしてもらえると、黙って帰るわけにはいかない」。初の監督就任から4年以上連続Aクラスは2リーグ制以降で矢野監督が初。リーグ優勝には届かなかった。残されたタイトル、日本一に向け、矢野阪神が最後の戦いに挑む。(山添 晴治)

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2022年10月3日のニュース