巨人借金阻止!中田が2946日ぶり甲子園弾 「思い出深い球場」でプロ2号 節目飾る1400安打目

[ 2022年7月13日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4―0阪神 ( 2022年7月12日    甲子園 )

<神・巨>4回2死、中田は左越えソロ本塁打を放つ(撮影・後藤 大輝) 
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 巨人・中田翔内野手(33)が12日、甲子園での阪神戦の4回に4試合ぶりの左越え9号ソロ。甲子園での一発は、日本ハム時代の14年6月18日以来8年ぶり2本目となった。大阪桐蔭時代に4本塁打した聖地での一発は、通算1400安打の節目。甲子園出場を目指し各地で地方大会の熱戦が繰り広げられる中、かつての甲子園のヒーローが借金生活突入を阻止する一発を放った。

 左翼上空に浮かんだ大きな満月が、千両役者を照らした。3点リードの4回2死、中田がウィルカーソンの低めチェンジアップを左翼席に運ぶ9号ソロ。「自分の形でしっかりと捉えることができました」。日本ハム時代の14年6月18日以来、2946日ぶりとなる聖地弾を放ち、ゆっくりとダイヤモンドを回った。

 甲子園は、中田にとっても特別な場所だ。大阪桐蔭では高校通算87本塁打。1、2年夏、3年春と3度出場し、計4本のアーチをかけた。05年夏、2学年先輩の辻内(元巨人)、平田(中日)に負けじと、初めての甲子園で堂々とプレー。「スーパー1年生」と騒がれてから17年。プロになり何度、訪れても「やっぱり、甲子園に来たら、多少は思い返すことはあります」と照れた。

 8年前に母校の先輩・岩田から放ったプロでの聖地1号は「12球団本拠地制覇弾」だった。この日の一発は、通算1400安打の節目。10代から足跡を刻んできた聖地で新たな一ページを加え、18日に大阪大会初戦を迎える母校を景気づけた。

 チームは7日のヤクルト戦から1分けを挟んで3連敗していた。4月28日に今季最多の貯金11を蓄え、首位を快走していたが、この日敗れれば今季初めて借金生活に突入する窮地だった。中盤の4点目となる一発を原監督は「3点先制して、次の1点がどっちに入るかは重要。そういう意味では貴重な1点が、我が軍に入った」と評した。

 首位・ヤクルトとは12・5ゲーム差。逆転Vに向け、極めて厳しい状況は変わらない。「甲子園というのはいろいろ、思い出深い球場。高校野球ではここを目指してずっと頑張ってたわけですから、やっぱりちょっと何か違うものがあります」。中田には大甲子園が似合う。最後まで諦めない球児のように戦うだけだ。(花里 雄太)

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2022年7月13日のニュース