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「英雄」の地元凱旋で起きた通信障害 日本ハム・吉田の影響力

[ 2022年6月30日 08:00 ]

日本ハム・吉田
Photo By スポニチ

 “予兆”は前夜からあった。日本ハム・吉田輝星投手(21)の地元・秋田での凱旋登板となった21日の楽天戦。20日に秋田入りして同市内の宿舎で原稿を書いていると、ネットのつながりが悪いことに気がついた。大事な試合前に故障か…。自前のポケットWi―Fiで原稿だけは送信できることを確認して眠りに就いたが、翌日に球場入りしてネット不調の原因が分かった。

 5年ぶりの秋田でのプロ野球開催。さらに18年夏の甲子園準優勝で「金農旋風」を巻き起こした吉田の凱旋登板とあり、試合前から球場周辺はファンでごった返していた。日本ハムのバスを待つ観客が数千人規模の列をつくり、スタンドは外野芝生席まで埋まる超満員。満員電車でネットがつながりづらくなるように、秋田市内の1カ所に人が集中したことで球場は通信障害を起こしていたのだ。

 試合は4回まで0―0の好勝負を展開していた。しかも、吉田は4回までわずか1安打の好投だ。一球一球に熱を帯びるスタンドとは逆に、私は冷や汗が止まらない。回線不良で原稿が送れないのだ。吉田には悪いが試合中にパソコンを片手に球場から数百メートル離れたところまで猛ダッシュ。ようやく電波がつながり安堵(あんど)して記者席に戻ったが、万雷の拍手を送られながら降板する吉田がいた。

 「本当は3回くらいで疲れていましたけど、体力以上のものが出せたかなと思う。自分の力で勝てるような投手になって帰ってきたい」と吉田は笑顔で振り返り、故郷で受けた後押しに感謝した。通信障害をも起こしてしまうほど、「秋田の英雄」の影響力を痛感した一日だった。(記者コラム・清藤 駿太)

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