巨人ドラ5・岡田「尾崎豊魂」で開幕1軍目指す「22の夜」、ファンからスターへ憧れからの「卒業」

[ 2022年1月26日 05:30 ]

ダッシュする岡田(撮影・河野 光希)
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 「尾崎豊魂」を胸に開幕1軍だ。巨人は新人合同自主トレを打ち上げ。育成も含めた新人17選手で唯一の春季キャンプ1軍スタートをつかんだドラフト5位・岡田(法大)はリラックス法を問われて、伝説のミュージシャンの名前を口にした。

 「最近の曲があまり好きじゃなくて、昔の90年代の曲が好き。尾崎豊とか聴きます」

 苦悩や愛をストレートに表現した「10代のカリスマ」は92年に26歳の若さで急逝。00年生まれの岡田は当時を知る由もないが「(母親がファンで)おなかの中でいっぱい聴いていたんじゃないですかね」と笑った。入寮から約3週間がたち「いろいろな方々にあいさつもあり、気疲れはあった」。慣れない環境で過ごす「15の夜」ならぬ、「22の夜」に、尾崎の歌声が岡田の心を癒やしている。

 広島県出身でカープファンばかりの中、父・雅靖さんの影響で少年時代から巨人ファンを貫いた。身体能力が高い外野手としてプロの扉を開き、25日は丸の打撃練習に「いろいろ(ポイントを)意識されているんだろうな」と羨望(せんぼう)のまなざしを送る。それでも目指すのは憧れからの「卒業」。高校時代に「東の清宮、西の岡田」と称された逸材は「打てないと使えないと思うのでしっかり打ってアピールしたい」と意気込む。

 お気に入りの曲に挙げた「シェリー」が収録されたアルバム「回帰線」は85年3月21日にリリース。今年は同じ3・21に最後のアピールの場となるオープン戦最終戦(対楽天、東京ドーム)が組まれている。残り2カ月足らず。開幕1軍を巡る戦いからも「卒業」し、スターダムにのし上がる。(花里 雄太)

 ▽尾崎豊 80~90年代にかけてカリスマ的な人気を集めたシンガー・ソングライター。高校在学中の18歳だった83年にシングル「15の夜」とアルバム「十七歳の地図」でデビュー。社会や支配への反抗などを歌詞にして歌い「10代の教祖」とされた。主な作品に「卒業」「I LOVE YOU」など。活動休止などを経て、92年4月25日に26歳の若さで死去。追悼式には約4万人が集まった。

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