東芝が日立市長杯で37大会ぶり2度目の優勝 松山仁彦が決勝で8回途中1失点 日本選手権出場権を獲得

[ 2026年4月20日 19:23 ]

JABA日立市長杯選抜野球大会決勝   東芝6―1日本製鉄鹿島 ( 2026年4月20日    日立製作所野球場 )

日立市長杯のMVPを獲得した東芝・松山(提供写真=Photo by Masaki Fujioka)
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 東芝が決勝で日本製鉄鹿島を下し、37大会ぶり2度目の優勝を果たした。先発した松山仁彦投手(27)が11三振を奪い、7回2/3を6安打1失点の快投。チームは10月31日開幕予定の日本選手権へ、2大会ぶり33度目の出場権を獲得した。

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 全身から気迫をみなぎらせた。2―0の7回。東芝・松山が2死からこの試合初の連打を浴び、一、二塁のピンチを迎えたが、動じない。カウント2―2からの6球目。左サイドから外角低めに直球を投げきると、相手打者のバットは空を切った。

 「甘いところへは投げないように。(三振の球は)良いボールを投げられました。普段から練習をしているので、それを出すことができたと思います」

 序盤から試合を支配した。難しい初回をわずか12球で3者凡退。「どのイニングも大切ですが、初回が一番大事だと感じています」。リズム良く立ち上がったことで、直後の攻撃で味方打線が2点を先制。2回以降も両コーナー、低めに直球を集め続け、スライダー、ツーシーム、チェンジアップで一発長打のある強力打線を幻惑した。

 「真っすぐでファウルを取るのが生命線ですし、ストライクをどんどん投げるのが自分の持ち味。特にそこを意識することができました」
 
 抜群の制球力が冴え渡った。8回1死二、三塁の難局も、三ゴロの間の1失点のみ。常にストライクを先行させ、全112球でのストライク率は71・4%に達した。11三振を奪って、無四球。7回2/3を1失点で大役を果たし、今大会のMVPを受賞した。

 「チームに貢献できて、ホッとしています。MVPは結果に過ぎないですが、後輩2人も頑張っていましたし、刺激を受けての登板でした」

 投手陣が一丸となって勝ち取った優勝だった。決勝トーナメント進出をかけた18日のエイジェック戦は3年目右腕の浅野駿吾が公式戦初完投初完封。前日19日の準決勝・SUBARU戦では同じ3年目右腕の笹森公輔が8回1失点の好投で続いた。今季から古巣に復帰した宮川哲も準決勝、決勝で連投してセーブをマーク。5試合を6失点に封じ、2大会ぶり33度目となる日本選手権の出場権を手にした。

 同じ轍を踏むわけにはいかなかった。昨秋の日本選手権関東代表決定戦・日本製鉄鹿島戦。松山は先発したが7回途中3失点で、チームも敗れた。「運命を感じていました。代表決定戦で負けた相手。リベンジという気持ちはありました」。マウンドでの雄叫びは、この一戦にかけるナインの思いを代弁する心の叫びでもあった。

 「この2日間を良い状態で過ごせて、チームメートに感謝したい。冬からやってきたことを出せました」

 前回先発した17日の東海理化戦から中2日だったが、打線が3回までに13得点したこともあり、4回51球の省エネ投球で救援陣に後を託すことができた。キャッチボールから相手の胸元を狙い、従来以上に一球、一球に気持ちを込めてきた今季。「これに満足せず、次の東北大会、都市対抗予選で良いピッチングができるように、練習していきます」。チームとしても個人としても一つの大きな成果を示したが、満足の2文字はない。真の名門復活へ、まだまだ勝ち続ける。
 

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