MVP前哨戦 米記者2人が明かす、大谷に投票した理由

[ 2021年10月9日 02:30 ]

エンゼルスの大谷翔平
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 米誌ベースボール・ダイジェストは7日(日本時間8日)、エンゼルスの大谷翔平投手(27)が日本選手として初めて野手部門の最優秀選手に選ばれたと発表した。全米野球記者協会(BBWAA)の会員ら19人が投票し、16人が1位票を投じた。11月に発表される、BBWAAの記者投票によるシーズンMVPの前哨戦に圧勝。また今回投票したショーン・マッカダム記者とスコット・ミラー記者がスポニチ本紙の取材に投票理由などを明かした。

≪ボストン・スポーツジャーナル ショーン・マッカダム記者≫
 ▽1位票は? 大谷を1位に選んだ。歴史的な偉業を成し遂げた。本塁打、盗塁、三塁打(8)、長打率(・592)、OPS(・965)と素晴らしかった。その上で投手としても大活躍。文字通り前例のないことだった。ベーブ・ルースの二刀流は、投手から打者への移行期だった2シーズンだけで、大谷のようにきっちりやったわけではない。

 ▽MVP投票について 今回の賞は最優秀選手(player of the year)。MVPと異なり、選手の価値を問うものではない。誰がベストのシーズンを送ったかだ。MVPの場合、エンゼルスの成績が良くなかったから、その中での活躍の価値に疑問を挟む投票者もいるかもしれない。ゲレロのようにチームの成功に貢献した方が価値がある、と。私は今年はBBWAAのMVPの投票者ではないが、もし権利があればより悩むだろう。結果的にはそれでも大谷に投票していると思う。

≪野球サイト・ブリ―チャーリポート スコット・ミラー記者≫
 ▽1位票は? 大谷が1位、ゲレロが2位だった。最優秀選手(player of the year)は、誰がベストな野球選手だったか。一方、MVP(Most Valuable Player)のVは価値。個人に加えて、チームにとってどれぐらい価値があったのかが問われる。94年に投手部門が加わってから、今回の賞は野手のためのものとなった。みんな野手だけを頭に入れて投票するが、打者で投手という大谷が選ばれたのは圧勝だったと言える。

 ▽MVP投票について 今回のBBWAAの投票では、私はナ・リーグのMVP投票権を持ち、ア・リーグのは持っていない。もし投票するなら、やはり大谷だ。いつもはチーム成績も良い選手から選ぶ。過去の例を見ても、下位のチームからのMVP選出はレアなこと。しかしながら大谷の二刀流の活躍こそ、本当にレアなことだ。だから彼はMVPであるべきだと思う。

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