エンゼルス・大谷 3戦連続不発…打開策は「振らない勇気」持つこと

[ 2021年9月16日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス3-9ホワイトソックス ( 2021年9月14日    シカゴ )

<エンゼルス・ホワイトソックス>4打数無安打に終わった大谷(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が14日(日本時間15日)、ホワイトソックス戦に「2番・DH」で出場し、4打数無安打1四球3三振。リーグトップのウラジーミル・ゲレロ内野手(22=ブルージェイズ)に1本差の44本塁打のままで、サルバドール・ペレス捕手(31=ロイヤルズ)に1本差に迫られた。柳原直之記者(36)が3試合連続で本塁打が出ていない現状を分析した。

 自らのふがいなさに腹を立てたのかもしれない。3―9の9回。大谷は左腕フライのワンバウンドのカーブに空振り三振すると、振り逃げを狙って一塁へ走ることもなく、ベンチに戻った。敗色濃厚な展開だったとはいえ、珍しい光景だ。不振の要因を探ってみる。

 (1)ストライクゾーンの見極め 5打席に立ち21球中、ボール球は16球もあったが、四球は1度だけ。強引に振りにいったケースが目立ち、空振りは実に7度を数えた。1試合3三振以上は後半戦だけで10度目。ジョー・マドン監督が「明らかにボール球に手を出している」と言うように、持ち味の好球必打ができていない。

 (2)焦りを感じる精神面 5打席中初球のスイングが4度。7回は左腕バマーの低めのシンカーに合わせただけの三ゴロだった。本塁打王争いについて「個人的には意識しながらやりたい」と語っていたが、前日にゲレロに抜かれ、この日はペレスが1本差に迫ってきた。失速ぶりが浮き彫りな状況では積極的な打撃が焦りにも映り、マドン監督も「メンタルの整理が重要」と指摘している。

 (3)引っ張り傾向の打撃 逆方向への安打は約1カ月出ていない。7回の三ゴロも出場5試合ぶりにフェアゾーンに飛んだ逆方向への打球だった。今季は右方向への打球で本塁打を量産してきたが、現状は外角球を強引に引っ張って凡退する場面が目立つ。

 打開策は何か。球種やコースを絞り、狙い球ではなかったら「振らない勇気」も必要に感じる。本来は広角に打てる打者。外角球を引きつけて逆方向に一発が出れば、復調への足掛かりになるはずだ。17日(日本時間18日)からは今季25本を放つ本拠地での10連戦もある。地元ファンの声援を受け、ラストスパートをかけてほしい。

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2021年9月16日のニュース