阪神「日替わり定食打線」で首位固め!Vの切り札・糸井 7日ヤクルト戦スタメン濃厚

[ 2021年9月7日 05:30 ]

7日のヤクルト戦スタメン濃厚の阪神・糸井
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 阪神の糸井嘉男外野手(40)が、7日ヤクルト戦での先発出場が濃厚になった。井上一樹ヘッドコーチ(50)は今後も“日替わりオーダー”の継続を明言しており、三つ巴の一角である3位・ヤクルトに対して切り札を投入する見込み。日本ハム時代に優勝経験のある頼れるベテランが、首位固めを後押しする。

 待望の出番が巡ってきた。7日からは、優勝戦線に食い込んできたヤクルトとの大切な3連戦。その初戦で、糸井を先発に抜てきすることが濃厚となった。打撃部門も統括する井上ヘッドコーチは、さらなる打線の組み替えを示唆した。

 「オーダーは固定ってことじゃなく。対戦するピッチャーに対して何がベストか考えて、取り組んでいこうと。選手たちがモチベーションアップの要因にして、(今後に)つなげていきたい」

 得点力アップの鍵を握るのが、相手投手との相性などを熟慮した上で組まれる日替わりオーダーだ。4、5日の巨人戦は打順を固定。ただ、5試合ぶりに先発復帰させた佐藤輝は、2試合とも無安打に終わった。特に5日は6回の守備から途中交代。プロ入り最長の12試合33打席連続無安打と苦闘は続く。加えて、7日に先発予定の奥川に対しては7打数無安打3三振。総合的に判断すれば、再びベンチスタートとなる可能性が高い。

 代わって存在感を見せ続けているベテランを送り込む。前回3日からの巨人3連戦で2試合に代打出場。2打席とも適時二塁打と最高の働きを見せた。先発出場となれば6月13日の楽天戦以来。今季先発機会は少ないが、7試合で21打数6安打の打率・286だ。初先発となった5月7日のDeNA戦からは先発3戦連続本塁打。現在の打撃状態から見ても期待は十分だ。

 「(ヤクルトは)打線も分厚いし、足も使って、先発もみんな、投手陣もだいぶそろってきている。去年とはイメージが全然違う」

 一方の矢野監督は警戒感を強めていた。先発は奥川に続き小川、高橋の予想。簡単な相手ではないが、伝統の一戦で2勝1分けと勝ち越した勢いで一気の首位固めに転じたい。ただ、指揮官は巨人、ヤクルトとの三つ巴が続く中でも冷静沈着。一戦必勝のスタイルを貫く覚悟だ。

 「一個ずつ取っていくしかない。自分らの野球をやれば勝つんだというのが一番強い。それを目指している」

 日本ハム時代には優勝を経験。現在のチームでは野手で唯一、主力として歓喜の輪にいた存在だ。スタメンの座に飢えていた切り札が、Vロードを進む矢野阪神を加速させる。

 ◆日替わり定食 3日の巨人戦で大幅に打順を組み替えた。2日の降雨中止を挟み、1日の中日戦からスタメン野手3人を入れ替え。残り5人も全打順を動かす大改造だった。井上ヘッドコーチは残り試合について「これから先はやっぱり日替わり定食じゃないけど、何がベストなのかを考えて」と臨機応変に臨む考えを明かしていた。

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