エンゼルス・大谷 6回1失点で6勝目!肘状態戻って来た スライダー球速シーズン序盤から9キロ増

[ 2021年8月6日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス2―1レンジャーズ ( 2021年8月4日    アーリントン )

<レンジャーズ・エンゼルス>6回1失点と好投の大谷(撮影・沢田 明徳)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が4日(日本時間5日)、レンジャーズ戦に「2番・投手」で二刀流出場し、6回を4安打6奪三振で1失点。今季6勝目(1敗)を挙げた。右手親指を痛め中8日での先発。スライダーを効果的に多投するなど無四球と好投した。打撃は3打数無安打も、1918年のベーブ・ルース以来となる2桁勝利&2桁本塁打にまた一歩、前進した。

 スライダーが切れ、さえた。全86球中、直球の29球に次ぐ28球を投じた大谷は、6三振のうち3つがスライダーだった。

 「球速も上がってきて、それに応じて肘の状態も良くなっている。最初のうちは球速を抑えめでないと制球できなかった」

 相手の気配を敏感に察した。早いカウントでの直球狙いを察知し「変化球で打たせて取った」。そんな硬軟自在な投球が可能になったのは、18年10月の右肘側副じん帯再建手術(トミー・ジョン手術)からの完全復活を感じ取っているからだ。

 「単純に患部がほぐれてきている。最初は怖さもあった。それがTJ(トミー・ジョン手術)の難しさかな」。シーズン序盤は平均80マイル(約129キロ)ほどだったスライダーが、この日は最速86マイル(約138キロ)。手術から約2年10カ月がたち、負担が多いとされる曲がり球も本来の感覚が戻りつつある。

 6月4日のマリナーズ戦から自身5連勝。4戦連続クオリティースタート(6回以上で自責点3以下)で、最近26イニングで1四球しか与えていない。7月28日の試合中にベンチでファウルを当てて親指を痛めた時は、タブレット端末のiPadを見ていたという。爪に当たって出血したが「(影響は)ほぼない。(試合に)出ないという選択肢は持っていない」と野手出場を続けた。

 残り登板試合は最大で9の見込み。ベーブ・ルースが2桁勝利を挙げた際の最多本塁打は1918年の11本だ。大谷は現在両リーグトップの37本塁打。誰も成し遂げたことのない本塁打王&2桁勝利も、視界にある。(笹田 幸嗣通信員)

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