中京大中京・畔柳145球“夢散” 小園、森木に続き…剛腕またも地方大会で姿消す「プロでやりたい」

[ 2021年7月30日 05:30 ]

全国高校野球選手権愛知大会準決勝   中京大中京1―3愛工大名電 ( 2021年7月29日    岡崎市民 )

<愛工大名電・中京大中京>145球の熱投も準決勝で敗れた中京大中京・畔柳
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 最後の左飛を見届け、中京大中京・畔柳は静かに整列に加わった。今夏初先発で8回145球を投げ抜いて5安打3失点。市和歌山・小園健太、高知・森木大智に続き、またしても好投手が地方大会で姿を消した。

 「初回に先制点をもらい、自分の投球でチームに勢いをつけようと思ったが、できなかった。点を取られて申し訳ない」

 雷雨で試合開始が大幅に遅れ、雨上がりのグラウンドは強烈な蒸し暑さだった。選抜4強入りに貢献した最速152キロ右腕も5回から両足がつり、マウンドで気にするそぶりを見せた。最速148キロを計測し、高橋源一郎監督に「いけます」と答えて続投を志願。最後までマウンドを譲らなかった。

 春夏連続の甲子園はならなかったが、夢には続きがある。昨秋ドラフト1位で中日入りした高橋宏斗を目標に自分を磨いてきた。「プロでやりたい。悔しい思いを糧にして、明日からしっかりやっていきたい」。涙はない。真っすぐに前を向いて次の夢を語った。(中澤 智晴)

 《寺嶋投げ勝った》愛知愛工大名電が3年ぶりの夏の甲子園に王手だ。今秋ドラフト候補の右腕・寺嶋大希が東邦との準々決勝から中1日で114球を投げ抜き、2試合連続の完投。1失点に抑えて畔柳に投げ勝った。「気持ちで負けないように、自分を信じて投げた。畔柳くんとの投げ合いは楽しかった」。一塁で出場し、3回に同点打を放ったエース左腕の田村俊介も「寺嶋が頑張っていたので、打って楽にしてやろうと思った」と胸を張った。

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2021年7月30日のニュース