広島・栗林 侍ジャパン最終候補残った あるぞ史上初「新人オリンピアン」ニッポンの守護神へ期待膨らむ

[ 2021年6月2日 05:30 ]

<広・日>試合前の練習で笑顔でノックを受ける広島・栗林(撮影・奥 調)
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 広島・栗林良吏投手(24)が東京五輪の侍ジャパンの最終候補メンバーにリストアップされたことが1日、分かった。5月31日に行われたスタッフ会議で代表候補選手の選考が進められていた。新人が五輪の日本代表に選出されれば史上初の大抜てきとなる。最終登録メンバーの24人は今月中に正式発表される。

 広島の新人守護神が東京五輪のマウンドに立つかもしれない。栗林は、開幕から19試合連続無失点と新人記録を更新中。その快投が侍ジャパンの稲葉監督の目に留まった。

 現在、リーグ2位の10セーブをマーク。無敗での2桁セーブ到達は、14年のDeNA三上以来2人目となった。この好投を支える勝負球のフォークが侍首脳陣から高く評価されていると見られる。外国人相手の国際大会では落ちる球が特に有効。そのフォークを中心に、今季19回2/3で32奪三振、奪三振率14・64と高水準を誇っている。さらに、今季の与四球は7つのみ。制球力を重視する稲葉監督らの条件にも合致した。

 栗林は、名城大3年の17年に大学日本代表に選出された経験がある。日米大学野球選手権大会とユニバーシアード競技大会で計4試合に登板して7イニングを自責1と好投しており、大舞台での実績もある。入団前には「トップチームの日本代表に入れたら、たくさんの方に覚えてもらえる。一度は入れたらいいなと思います」と口にしていた。この頃には遠い目標でしかなかった東京五輪出場が、いまや現実味を帯びてきた。

 五輪の野球にプロの参加が認められたのは、2000年のシドニー大会から。野球が競技に採用されたシドニー、アテネ、北京の3大会で新人が日本代表に選出されたことは一度もない。栗林が初の「新人オリンピアン」となる可能性があるのだ。

 選出されれば侍守護神を長く務めるDeNA・山崎らと試合終盤の登板を託されることになりそうだ。チームでは回またぎも経験済み。さまざまな起用法に対応できるだけに、侍でもブルペンを支える一人として重宝されるだろう。

 広島では、会沢、菊池涼、鈴木誠が稲葉ジャパンの中心メンバーとして19年「プレミア12」での世界一に貢献した。東京五輪では、広島の新人が金メダルへの戦力として新たに加わるかもしれない。

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2021年6月2日のニュース