ヤクルト・内川 開幕5番任せろ弾!巨人キラー“アゴタッチ”も健在 OP戦初戦で移籍1号

[ 2021年3月4日 05:30 ]

オープン戦   ヤクルト6―1巨人 ( 2021年3月3日    東京D )

<巨・ヤ>5回、先制の本塁打を放つヤクルトの内川(撮影・久冨木 修)
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 ヤクルトに新加入した内川聖一内野手(38)が3日、巨人とのオープン戦初戦に「5番・一塁」で出場し、移籍後の実戦初アーチとなる1号ソロを放った。新型コロナウイルスの影響で新外国人選手の来日時期が未定の中、高津臣吾監督(52)は3月26日の阪神との開幕戦(神宮)でも5番で起用する方針を示唆。11年ぶりにセ・リーグに復帰した安打製造機が新天地でもう一花咲かせる。

 若手たちが差し出す拳に、まるで印鑑を押すかのように内川が次々と顎を添えた。ソフトバンク時代から恒例の「アゴタッチ」に頭を叩き返し、さらに盛り上げる。新天地でも既に浸透し、移籍後初アーチを祝った。

 「若い選手が遠慮せずに来てくれるのはうれしい。おそるおそる手を出していたので、“やるなら思い切ってやれよ”と言っときました」。笑顔で振り返ったのはチームが無安打で迎えた5回。先頭で1ボールから真ん中に入ってきた井納の139キロ直球を逃さず、左翼席に叩き込んだ。「きちんと芯で打とうと思っていた」。同じベイスターズ出身の右腕に一撃を見舞い「結果が出て、精神的には楽になる」と喜んだ。

 11年ぶりに戻ったセ・リーグ。そこには師匠の杉村打撃コーチが待っていた。横浜時代に二人三脚で練習に励み、両リーグで首位打者に輝く礎を築いた。「杉さんの言葉は、魔法の言葉。何でもすっと入ってきちゃう」と心酔する。キャンプ中は体が早く開かないように前方の左足の爪先を閉じながら杉村コーチとティー打撃。この日も体を開かず、フルスイングで飛ばした。

 練習試合を含めた出場5試合全てで5番を担う。「今の時点では内川がファースト、5番というのがしっくり来ている」と高津監督。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、サンタナ、オスナの両外国人野手の来日時期は未定。2年連続最下位に沈んだ昨季は12人が務めた5番を、内川に託す考えを示した。

 38歳は「現時点ではプレッシャーしか感じていません」と謙遜するが、「巨人キラー」のベテランの加入は頼もしい限りだ。昨季6勝15敗3分けと大きく負け越したセ覇者に通算打率は3割を超え、21本塁打を放っている。手元に戻ってきたホームランボールにはサインを入れ、ファンにプレゼントする。

 無観客のキャンプを終え、東京ドームでのオープン戦には4825人の観客が入った。「見てもらえる環境の方が緊張感も増しますし、やらなければいけないという気持ちになる」。21年目の開幕となる3月26日の阪神戦。「5番・一塁」で拍手とともに送り出される。(川手 達矢)

 《横浜時代に球団初の巨人戦3連発》内川(ヤ)は横浜、ソフトバンク在籍時に巨人戦通算21本塁打。個人別では木佐貫から最多の3本。高橋尚、上原、久保各2本と続く。このカードの初本塁打は横浜時代の02年7月18日に岡島から代打で放った。また04年は巨人戦で6本塁打の量産。5月18日には球団史上初の巨人戦3打席連続本塁打を記録した。

 ▼巨人・井納(内川にソロを浴びるなど4回2失点。四球が絡んだ村上の右前適時打に)走者を出してはいけない場面でアウトを取らなければ失点につながる。次の登板に生かしたい。

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