マー君 今季終戦も「実感していない」 契約最終年、ヤ軍に「愛着ないわけない」

[ 2020年10月10日 13:42 ]

ア・リーグ地区シリーズの第5戦   ヤンキース1―レイズ ( 2020年10月9日    サンディエゴ )

ヤンキースの田中将大投手
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 大リーグのポストシーズン(PS)は9日(日本時間10日)、ア・リーグ地区シリーズの第5戦(5回戦制)がサンディエゴで行われ、ヤンキース(東地区2位)はレイズ(同地区1位)に2―1で惜敗。優勝決定シリーズ進出を逃がし、田中将大投手(31)の今季は終戦となった。

 試合後、取材に応じた田中は「まだ正直シーズンが終わってしまったということをちゃんと実感していないというか、受け入れられていないというか、そういった気持ちが一番ですね」と率直に打ち明けた。

 コロナ禍でレギュラーシーズンは異例の60試合制。田中は打球が頭部に直撃した影響で出遅れ、3勝3敗、防御率3・56だった。「すごくイレギュラーな特別なシーズンではありましたけど、そういった部分で自分の今後の野球人生においてすごく大きな1年だった」とし、「自分の中でいろんな手応えも感じ始めていたので、またステップを1つと言わず、何段でも上げていけるようなオフシーズンにしたい」と前を見据えた。

 7年前にヤンキースに加わった田中。常に勝利が期待されるチームに入って7年間で世界一を果たすことはできなかった。それでも「一選手として、人間として本当に言い表せないぐらいのたくさんのものを学ばせてもらいました」と回顧し、今季からチームメートとなった剛腕コールについて「技術的な部分もそうだし、考え方だったりアプローチの仕方もそうだし、彼の振るまいとか見ていても僕自身が感じるところはある」と、存在の大きさを語った。

 楽天で7年、ヤンキースで7年プレーし、今季が7年総額1億5500万ドル(約164億円)の契約最終年。今後の野球人生について問われると「なんか不思議な感じですね、そうやって聞かれるのは。あまりそういうことは今までなかったので」と本音をこぼし、「イーグルスからもポスティングで行かせていただいたので。こういう、FAとなるのは初めてのことなので。どうなるのかということは僕にも全く予想はつかないですけれども。常々自分でプレーしている時と同じですかね。その時その時、自分にとっても、しっかりと考えて、悔いのない選択をしていければなというふうには思いますし、悔いのないように過ごしていけたら」と話した。

 ヤンキースへの思いを「そりゃあ自分が過ごしてきたチームだし、愛着がないわけないです」としつつ、「でもそういうのがあるだけではどうにもならないことはたくさんあるので。プレーヤーとしてはまずオファーがなければ辞めなければいけないし、そういう世界」。

 そのうえで、今後については「これからどういう感じになるのか僕も初めてなので分からないですけど。繰り返しになりますけど、しっかりと考えて答えを出せればと思います」とコメントした。

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2020年10月10日のニュース