窮状打開に期待 オリックス・張奕はハングリー精神の塊

[ 2020年8月13日 09:00 ]

オリックス張奕
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 5連敗で借金12を背負い、最下位に沈むオリックス。混戦模様のパ・リーグで唯一の脱落危機で、窮状打開の快投に期待がかかる。13日のソフトバンク戦で今季初登板初先発する張奕投手(26)だ。

 「挑戦者の気持ちで臨んでいきたい。ファームでは球数制限もあって、投げながら自分の感覚を確かめた。順調に進み100%を出せると思う。(警戒する打者は)やっぱりギータさん。警戒しないといけないけど、自分の場合は警戒しすぎると硬くなってしまうので、自分のボールを信じて投げていきたい」

 ハングリー精神の塊のような男だ。入団1年目の17年宮崎キャンプ休日のこと。宮崎市内のスーパー銭湯を訪れると、脱衣所に筋肉ムキムキのイカつい男性がいて驚いたら張奕だった。大人1枚590円の入場料を支払い、疲れを癒やしていた。2軍宿舎に大浴場はないが、徒歩10分ほどの1軍宿舎にはあり、宿泊者以外でも1000円の入場料で入浴できた。金額ではなかった。意地だった。

 「やっぱり、支配下登録されて1軍のメンバーに選ばれてから行きたいので。それまでは、ここに通います」

 福岡第一から日本経済大を経て16年育成1位で外野手として入団。一昨年に投手転向し、昨季は初勝利を挙げるなど先発ローテに定着した成長株。昨年11月の国際大会「プレミア12」では台湾代表として出場し、2試合に先発。ベネズエラ戦で7回、韓国戦で6回2/3と計13回2/3を無失点で2勝をマーク。先発投手部門のベストナインに選ばれ、最優秀防御率、最高勝率と投手3冠を獲得した。

 さらなる飛躍を期待された今季、右肘痛のため出遅れた。故障を経験して、体のケアに対する意識は高まった。電気、超音波治療を毎日欠かさなかった。

 「肘を痛めてからケアを大事にするようになった。肘の強化も続けて、自分の体のことが分かるようになった。(復帰まで)半年くらいかかってしまって、結構メンタルにきてました。“今年は終わりかな”っていう感覚だった。チームに迷惑をかけたし、ここからチームに貢献できるように頑張ります」

 先発ローテとして期待された榊原、K―鈴木が結果を残せず2軍降格。先発陣の不振が低迷要因の一つとなっている中で、張奕の快投で浮上のきっかけをつくりたい。(記者コラム・湯澤 涼)

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