楽天・辰己「ふすま打法」で今季1号!金森理論で開眼「結果で恩返ししたい」

[ 2020年7月4日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天3―1ロッテ ( 2020年7月3日    楽天生命 )

<楽・ロ>5回無死、右越えにソロ本塁打を放つ辰己(撮影・吉田 剛)
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 楽天は3日、ロッテに競り勝ち、対戦成績を3勝1敗として再び同率首位で並んだ。首位攻防第4ラウンド。1―1の5 回に辰己涼介外野手(23)が右越えに決勝の1号ソロを放った。18年のドラフト1位は、金森栄治打撃コーチ(63)の指導による両脇を締める「ふすま打法」で開眼。「恐怖の9番」がいる楽天は強い。

 理想の打撃フォームから今季1号が生まれた。1―1の5回。先頭の辰己は、1ストライクから石川の内角直球に自然と体が反応した。体の内側からバットを出すコンパクトなスイング。決して大振りではなかったが、芯で捉えた打球は美しいアーチを描きながら右翼席中段へと吸い込まれた。首位タイに浮上する決勝ソロとなり「インコースのボールをうまくさばけた」と満足そうに笑った。

 新たな打撃フォームを極めようとしている。金森打撃コーチが提唱する「ふすま理論」だ。ふすまを閉めるときと同じように両脇を締め、腰を回転させながら体の内側からバットを出すコンパクトなスイング。敵将のロッテ・井口監督も、現役時代にこの理論で才能を開花させた。辰己は新人だった昨季、スイングが大振りになってミート率が低かった。「コンパクトに振っても打球は飛ぶ。信じてやれば打てるようになる」。課題を克服するために金森コーチを信じ「自分の能力と理論を合体させてやっている」と説明する。

 ティー打撃や素振りの際には、上半身にゴムチューブを巻いて打撃フォームを矯正した。3月末からのチーム活動休止期間中も、選手寮でひたすら反復練習を繰り返した。「球を捉える確率も上がっているし、飛距離も出ている」と効果を実感している。「教えてもらったことが出せた。結果で恩返しがしたいので」。見事なアーチで自らの成長と感謝を体現した。

 則本昂から「守備の人」と言われたことに奮起した。守備力と走力は既に球界トップクラスだ。「則本さんだけじゃなくて、他の人も守備がうまいという印象は強いと思う。今季は打撃でチームに貢献したい」と辰己。開幕から9番に座るが、三木監督から掛けられた「1番か3番のイメージで打席に立ってくれ」という言葉は、期待の表れでもある。

 再びロッテに並んだ三木監督は「良いゲームだった」とうなずいた。首位攻防6連戦はこれで3勝1敗。この勢いで一気に畳み掛ける。(重光 晋太郎)

 ▽金森理論 ダイエー(現ソフトバンク)で井口資仁、城島健司、西武で和田一浩、カブレラ、ロッテで西岡剛、角中勝也、井上晴哉らを育てた金森氏独自の打撃理論。根幹になるのは「体の近くまでボールを引きつけ、脇を締め、腰の回転で打つ」という考え。両上腕をゴムバンドで体に縛り付けたままティー打撃をさせるなどユニークな指導法で知られる。

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