大リーグの正式日程は先送り 感染防止対策の不備が原因か?

[ 2020年6月24日 10:07 ]

巨人からカナダ・トロントを本拠にしているブルージェイズに移籍した山口俊(AP)
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 大リーグ機構(MLB)は23日、新型コロナウイルスの感染防止対策を盛り込んだマニュアル(プロトコル)作成が整うまで、今季の正式日程の決定を先送りすることを決めた。

 この日はまず選手会が、MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナー(61)が提示した「日割り年俸全額支給を保証した上での60試合制」と「7月1日に設定されたキャンプ集合日」に同意。しかしCBSなどのメディアによれば、感染防止対策については議論する余地を残し、3カ月以上も続いている交渉での“完全妥結”には至らなかった。

 カナダ・オンタリオ州の保健当局からはトロントを本拠にしているブルージェイズのホームゲームに関する具体的な感染防止方策が示されていないと指摘されるなど、労使双方が新型コロナウイルス問題については、金銭面や日程などの項目ほど煮詰まった話し合いをしていなかったことも表面化。MLB側は7月23~26日ごろに予定している開幕日はそのままにして、安全マニュアルについての協議に入った。

 なお「ナ・リーグのDH制」と「延長での無死2塁からのスタート」は、選手会が22日にコミッショナー案を否決した段階で「プレーオフ進出枠の拡大(16チーム)」とともに廃案となっていたが、AP通信によればこの2項目に関してはMLB側が「安全対策の一環」として実施することになった。また感染リスクのある選手が不参加となった場合には年俸は保証されるが、それ以外の理由で今季の出場を拒否した選手には年俸はカットされる。

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2020年6月24日のニュース