ブルージェイズのホームゲームは棚上げ? MLBはカナダの保健当局に具体策を示さず

[ 2020年6月24日 08:45 ]

閉鎖されたフロリダ州ダニーデンにあるブルージェイズのキャンプ地(AP)
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 カナダ・オンタリオ州の保健当局は23日、「大リーグ機構(MLB)からの要望書を熟読したが、カナダへの渡航についての詳細は記されていない」として、同州トロントを本拠にしているブルージェイズをめぐる新型コロナウイルスの感染防止対策については、何も説明を受けていないことを明らかにした。

 カナダは7月21日まで国内外の不要不急の移動を制限しており、入国した場合には14日間の検疫が必要。しかしMLB側はカナダの連邦政府から打診があったにもかかわらず「トロントで試合をする際にはカナダ国民の安全を保障する」としただけで、検疫を含めた具体的な方策については何も伝えていない。

 AP通信によれば、保健当局のデビッド・ウィリアムス博士は「カナダに移動するユニークなプランを考えているのか、そしてそれが機能するのかどうかを見極めなければならない」と語っており、現時点ではブルージェイズのホームゲームに関する“マニュアル”は棚上げされた状態。同球団は米フロリダ州ダニーデンにキャンプ施設を保有しているが、投手1人が検査で陽性反応を示したあとに閉鎖。キャンプ地の球場を代替えのホーム・スタジアムとして使用することも不可能で、公式戦どころか他球団のように地元でチーム練習を行うことさえもままならない状況と直面している。

 「60試合制」に踏み切ろうとしているロブ・マンフレッド・コミッショナー(61)は7月1日にキャンプ集合が可能かどうかを各球団に打診していると伝えられているが、ブルージェイズだけは“安全対策の不備”で難しい対応を迫られている。

 カナダ政府は北米プロ・アイスホッケーリーグ(NHL)に関しては、「衛生基準を満たしている」としてトロント、エドモントン、バンクーバーのいずれかの都市でシーズンを再開できることを承認。しかし選手会との交渉に追われているMLBはまだ具体策を提出しておらず、対応が後手に回っている。

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2020年6月24日のニュース