広島・スコット 自宅で「ヨガトレ」導入 インストラクターの姉から指導

[ 2020年5月4日 05:30 ]

キャッチボールするスコット
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 広島のテイラー・スコット投手(27=オリオールズ)が「ヨガトレ」を導入していることを明かした。インストラクターの姉からの指導をもとに柔軟性を高めることが狙い。3日はマツダスタジアムの屋内練習場での分離練習で「スピンチェッカー」と呼ばれる回転軸を確認する練習器具を使用し、内野ノックで全力投球する日本式の練習に参加するなど、異文化を積極的に取り入れている。

 異文化に触れて、新たな化学反応を待つ。スコットの「おうち時間」にヨガが加わった。「この状況でできることも限られている中で、これも一つの挑戦」。姉がヨガ講師で、例年オフ期間に実施する縁があった。ヨガマットの上で三点倒立を決めるなど、難易度の高い動きも習得済み。SNS上に公開して、姉からのチェックも可能だ。

 「野球にもつながると思う。体の動きや柔軟性は、野球にも取り入れられる」

 貪欲な姿勢は、練習中にも見られる。屋内練習場での分離練習でダッシュを終えると、藤井皓とともに2度目のキャッチボールに向かった。手にしていたのは、開幕延期期間に取り入れた「スピンチェッカー」と呼ばれる特殊球。ボールの両端が切り取られた“タイヤ状”で、回転軸を図るための練習器具だ。「効果は出てきている。球を切るように真っすぐを投げられるか。悪いときは、カットやシュートをしてしまう。スピンは常に気にしている」。ツーシームを主体とする助っ人ながら、縦回転を意識し続けた。

 最後は、内野ノックに入り、三塁から一塁への全力投球を繰り返した。「肩の刺激を入れたい。米国ではなかった練習。何が目的かを見いだせたので、コーチにお願いして入れてもらっている」。ヨガから「日本式ノック」まで、積極的に異文化を触れている。

 オープン戦では、6試合中4試合で無失点。守護神最有力にまで評価を高めて、シーズン開幕を待つ。「興味を持って、新しいことは常に試そうと思っている」。マリナーズ時代の昨季6月に南アフリカ出身の投手では初となるメジャー登板を果たした。NPBでも初の同国出身選手にふさわしく、固定観念に縛られない好奇心がある。(河合 洋介)

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