【スポニチ潜入(12)】奈良学園大・大畑 武器は多彩な引き出し 150キロ&制球力の二兎を追う右腕

[ 2020年5月4日 10:00 ]

奈良学園大・大畑理暉
Photo By スポニチ

 スポーツニッポン新聞社がお届けする記事と動画を連動した新企画「スポニチ潜入」。主に関西圏のアマチュア野球選手を紹介する本日公開の第12回は、近畿学生野球リーグを代表する本格派右腕、奈良学園大・大畑理暉投手です。

 近畿学生野球リーグの雄・奈良学園大には今年も虎視たんたんとプロの舞台を目指す右腕がいる。大畑だ。1メートル82、92キロ。その堂々たる体格と躍動感あふれるフォームから投じる直球は、最速147キロを誇る。関西学生や関西六大学など、関西の大学野球5リーグの中でも屈指の実力を有した本格派右腕だ。

 とはいえ、決してエリート街道を歩んできたわけではない。「寝屋川中央シニア」に所属した中学時代に最速143キロをマークし、鳴り物入りで名門・履正社(大阪)の門を叩いたが、壁にぶつかった。同学年には寺島成輝(ヤクルト)、山口裕次郎(JR東日本)ら実力派投手がズラリ……。層の厚い投手陣の中で埋没を余儀なくされた。

 2年秋の大阪大会で背番号11を背負って初めてメンバー入りも、それが唯一のベンチ入りとなった。高校3年間を通じて、公式戦登板わずか1試合。最速も中学時代から1キロしか伸ばせなかった。だが、野球をあきらめることはなかった。そして、進学した奈良学園大で頭角を現した。

 入学直後の1年春のリーグ戦からベンチ入りし、公式戦デビューも果たした。2年春のリーグ戦では主戦として5勝をマークし、リーグ最優秀投手賞を受賞。今や、リーグを代表する投手へと成長を遂げた。そしてドラフト解禁年の今年、プロ入りを狙う。

 常に工夫しながら進化を図る。たとえばキャッチボールでは最初に鉄球、ソフトボールなどを使い、腕だけでなく体全体で投球する意識を心がける。たとえばオフ期間にはバレーボールなど他競技にも取り組み、広い視野で投球につながるヒントも探ってきた。「バレーの(スパイクを打つ)形がリリースに似ていて、(体が)前に突っ込まないとか、そういうことをずっと、やってみようかなというのを思っていて、体の使い方と柔軟性に重点を置いてやっています」。高校時代に壁にぶつかった苦い経験があるからこそ、自ら考え、工夫する力を身につけた。それが今の大畑の武器であり、原動力でもある。

 参考にしている特定のプロ野球選手はいないが、ソフトバンク・千賀晃大やオリックス・山本由伸らの動画をマメにチェックし、自身にも採り入れられる要素を探る。目下の課題は制球力向上。そして目標は150キロだ。

 「自分のような右のオーバースローには、スピードが求められます。150キロを出さないと、目立てないと思います。コントロール良く、強い球というのが課題です。150キロを目指しながらも、スピードだけが出たらいいのではなく、それをコントロール良く投げることを意識しています。(ドラフトでは)“選ばれるかな”という不安より“選ばれるやろ”と自信を持って臨めるような実力と結果を残していきたいと思っています」。ハングリー精神旺盛の大型右腕。球界最高峰の舞台を目指し、ガムシャラに腕を振る。(大阪報道部・惟任 貴信)

 大畑 理暉(おおはた・りき)1998(平10)年10月10日、大阪府寝屋川市出身。最速147キロ。握力は右54キロ、左60キロ。1メートル82、92キロ。右投げ右打ち。

 ※ 本記事の動画は「スポニチチャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCCDmd01WsuFBF8n3yMjHQ1A)において本日正午頃、公開予定。次回は5月11日公開予定です。(記事、動画の内容は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、政府が緊急事態宣言を出す前に取材したものです)

続きを表示

この記事のフォト

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2020年5月4日のニュース