開幕時にルーキーたちの成長を見るのも楽しみ

[ 2020年5月4日 10:30 ]

ソフトバンク・柳町
Photo By スポニチ

 昨年5月4日の紙面を見返してみた。ソフトバンク・千賀がヤフオクドームでのオリックス戦で7回無失点の好投を見せ、3勝目。9三振を奪ったが連続2桁奪三振の球団記録更新は逃し「もう1イニング行きたかったけど球数(117球)がいってしまったので」と記録が途絶え、悔しそうな表情を浮かべたことを思い出した。

 改めてゴールデンウイークにプロ野球が開催されていないのは違和感だらけだ。

 今季は3月20日に開幕予定だった。新型コロナウイルスの感染拡大の終息が見えず、現時点での開幕日は決まっていない。各球団は感染リスクを抑えながら練習をこなしているが、開幕日が決まらないとモチベーションを維持するのも難しいだろう。

 本来なかったはずの時間。今年からプロ入りしたルーキーは、どんな思いで過ごしているのか。3日の自主練習後にオンラインで報道陣に対応したソフトバンクのドラフト5位・柳町は「開幕に向けての準備や調整方法は分からないので。日々、レベルアップのためにやるしかない。そこまで戸惑いはなくできている」と言った。

 2月の宮崎キャンプではA組に抜てきされ、3月のオープン戦まで1軍にしがみついた。憧れの選手に挙げていた先輩の中村晃には「どんな感じで打席に立っていますか?」と心構えを聞き、「真っすぐに対応する」と教わった。オープン戦では1軍投手との対戦で「思ったよりも打ち損じたり、差し込まれたりした」とプロの壁を味わった。自主練習期間にはスピードボールに振り負けないように「マシンに近く立ったり」と工夫を凝らしながら練習を重ねている。デビューは先延ばしになっても、プロのレベルに追いつく時間は増えた。開幕時にルーキーたちのオープン戦からの成長を見るのも、楽しみにしている。(記者コラム・川島 毅洋)

続きを表示

2020年5月4日のニュース