ヤンキース・田中、コロナ支援で3700万円寄付 自身が被害受けても…震災に続き支援

[ 2020年4月22日 02:30 ]

ヤンキースの田中将大投手
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 ヤンキースの田中将大投手(31)は21日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために日米で総額約3700万円を寄付したと発表した。日本ではクラウドファンディング「READYFOR」を通じて、米国では複数の慈善団体へ寄付したという。開幕が延期されている大リーグは先の見通せない状況が続いているが、ウイルスと闘うために巨額の寄付を決断した。

 田中は球団広報を通じて声明を発表した。「新型コロナウイルス感染拡大防止対策支援として、日米総額約3700万円を寄付したことをご報告させていただきます」と寄付活動について明かした。

 日本プロ野球選手会が8日、所属全選手が「READYFOR」の新型コロナウイルス感染症・拡大防止活動基金を通じて寄付することを発表。日本人大リーガーやOBへも参加を呼び掛けていた。寄付金は医療機関や研究開発、子供たちの支援などに使われる。3日設立の同基金は寄付総額2億2000万円以上、寄付者1万人以上と広がっている。

 田中は11年の東日本大震災後にも所属した楽天を通じ、また個人としても支援を続けてきた。12年2月に11年沢村賞の賞金300万円を宮城県南三陸町の漁業団体に寄付。ヤンキース移籍後も17年から仙台市内の小学校訪問を続けている。

 東北を襲った震災も、今回のコロナ禍でも、共通しているのは田中自身も大きな被害を受けているという点だ。本拠地ニューヨークやキャンプ地フロリダ州は感染拡大が甚大。「感染以外でも身の危険を感じさせられる出来事があり、十分に注意をしながら一時帰国する決断をしました」と、3月下旬に家族で一時帰国した。

 金額の内訳は明かしていないが、米国の慈善団体へも多額の寄付をし、米メディアへ向けた英語のコメントも発表した。支援の輪を広げ、人類全体で見えない敵と闘う時。その揺るぎない気持ちを込めた。

 ≪著名人に広がる輪≫

 ☆大リーグ 30球団からアストロズのバーランダー、ドジャースのカーショーら約50人が代表で93万7100ドル(約1億円)を集め400万食分以上を寄付。バーランダーはこれと別にも28万6500ドル(約3066万円)を慈善団体に寄付。

 ☆男子テニス ロジャー・フェデラーは母国スイスで影響を受けている家庭に100万スイスフラン(約1億1000万円)を寄付。ノバク・ジョコビッチは100万ユーロ(約1億1600万円)を母国セルビアの医療機関に寄付した。

 ☆男子サッカー 日本代表のDF長友佑都はNPO法人が企画したクラウドファンディングの企画で、医療従事者のマスク供給のために500万円を寄付。同プロジェクトにはエンゼルスの大谷翔平も参加した(金額は非公表)。

 ☆ミュージシャン 「X JAPAN」のYOSHIKIは国立国際医療研究センターへ1000万円を寄付。米国の食糧難支援には2万4000ドル(約257万円)、世界の音楽業界の支援には10万ドル(約1070万円)を寄付した。

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2020年4月22日のニュース