阪神・ボーア 原点回帰!自宅待機中はメジャー時代のフォーム再確認

[ 2020年4月22日 05:30 ]

甲子園で自主練習を行うボーア(球団提供)
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 阪神・ジャスティン・ボーア内野手(31)が21日、甲子園の球団施設で自主練習し、オンライン取材に応えた。先が見えない現状を“我慢”の時だと捉え、米国に帰国せず日本で調整を続ける決意を表明。活動休止中には動画で打撃フォームの分析に努めるなど開幕を信じて準備を進める姿勢を強調した。

 約1カ月ぶりの肉声からは前向きな心境が伝わってきた。コロナ禍で開幕が延期になった現状をボーアはしっかり受け止めた。
 「このような状態になってしまって残念に思いますけど、世界中の人が我慢しないといけない。闘わないといけないことだと思っているので、これはしょうがない。自分でコントロールできることではないので我慢の時だなと思う」

 在日米大使館から日本に滞在する米国人に対して帰国準備の呼びかけがあった今月上旬以降も日本での調整続行を決断した。
 「米国に帰ることは考えませんでした。(開幕が)遅れていますけど、日本でシーズンが始まる可能性がある限りは帰る理由がない。残るべきだと思っています」。開幕は早くても6月。「ワクワクしている」と心待ちにするからこその決意だった。
 今春実戦は15試合で打率・189、0本塁打、3打点。低調な打撃が続いた中、先月27日にチーム活動が止まった。今月14日までは自宅待機。生まれた時間を有効活用し、通算92発を誇ったメジャー時代など過去の打撃フォームを動画分析するなど修正に努めた。

 「昔のスイングを見て“こうしていたんだ”というのも見ましたし、苦しんだシーズンのスイングも見直した。その辺を含めて何がいいか時間をかけて調整していきたい」

 家族の存在も大きな支えとなった。3月下旬にヘイリー夫人と生後8カ月の長男・ジミー君が来日。愛息のおむつ換えなどイクメンとしても精力的だった。時間を見つけては米国に住むいとことオンラインゲームを楽しむなど“おうち時間”も充実していたようだ。

 体調も良好だ。本拠地での屋外フリー打撃では25スイングで3本の柵越え。内野ノックなど約3時間にわたって汗を流し、「外に出てバッティングなり、守備なりできるのでうれしい」と明るい表情を見せた。

 「みんなで一緒にこの危機を乗り越えていきましょう。シーズンが始まった時には、しっかりパフォーマンスができるように準備していきます」。ファンにも共闘を呼びかけ、必ず来ると信じる開幕に思いをはせた。(長谷川 凡記)

【ボーアと一問一答】

 ――グラウンドでの打撃練習の感触は。
 「気持ちよかったです。投手とのタイミングを合わせるという意味では、しばらく対戦していないので時間はかかるとは思いますけど、スイングとかバッティングの感じとかは久しぶりに打ってて感じも悪くなかったと思う」

 ――米国で暮らす家族や友人の様子は。
 「米国にいる家族らは元気にしています。外出を控えて、家で時間を過ごすようにしていますし、今のところは体調の異常はなく、元気に過ごしています」

 ――活動休止中に体重、食事など工夫したことは。
 「体重は変わらずですね。食事の面では運動量が少ない分、気をつけた。これから体のキレを作っていかないといけない。状態としてはほぼ変わらずに過ごせました」

 ――日本語の勉強は。
 「先生が来ての日本語レッスンはストップしてるんだけど、自分でオンラインで勉強はしている。日本語は勉強中です」

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2020年4月22日のニュース