広島 DJ・ジョンソン 佐々岡監督から金言 “力み反省”曲がり大きなパワーカーブ取り戻す

[ 2020年4月22日 05:30 ]

広島のDJ・ジョンソン
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 広島のDJ・ジョンソン投手(30)が21日、本拠地での投手分離練習に参加。ブルペンで32球の投球練習に汗を流した。今春オープン戦で防御率7・71に終わった新守護神候補。佐々岡監督は復調を願って体験談に基づくマル秘アドバイスを直々にしており、DJ本人も改めて「自信はある。成功もしてきた」と重要パートを担う意気込みを示した。

 3日目に入った1勤1休の投手分離練習。休み明けのDJはグラウンドでの調整を終えると、ジョンソンやスコットとともにブルペンに向かい、32球を投げた。開幕が不透明な中での投球練習。テーマを説明する。

 「開幕に向けての準備と、開幕していた時のことを想定して。1週間に2度のペースでブルペンに入れば準備はできると思う。不足分は遠投や平地での投球などで補っている」

 150キロ超の直球と曲がりの大きなパワーカーブを操る新守護神候補。今春オープン戦は、しかし、登板5試合で防御率7・71と散々だった。変化球の制球に苦しみ、ストライクを欲しがっては直球を痛打される悪循環。現在は2軍で、1軍練習に参加中の身だ。

 「春先は力が入り過ぎて不甲斐ない思いをした。自分がコントロールできる以上のものを出そうとしていた」

 不振の原因を自己分析するDJ。降格時には、佐々岡監督が直々に(秘)アドバイスをしていた。メジャー最多762本塁打を誇るバリー・ボンズを、浮いて落ちる得意のカーブで空振り三振に斬った96年の日米野球。DJのカーブは本来、自身のそれと似た軌道を描くはずだったが、力みからか春先は曲がりが小さく、ボンズ斬りの体験を基に緩急の重要性を説いたという。

 「今はたくさんのことを吸収しようという気持ち。終盤の重要な役割を務める自信はあるし、これまでの野球人生でも、どこのチームでも、自信を常に持って成功してきた」

 新型コロナ禍の影響で米国に住む妻や子供たちの来日は未定。寂しいであろう環境にも「安全性が確認できた時点で来日してほしいが、今はワッツアップというアプリの電話で会話しているし、ボクの方は問題ない」と気丈に振る舞う。

 真面目であるがゆえに力みで制球を乱したオープン戦。未知の環境に挑む上での落とし穴だが、佐々岡監督は「持ち味のカーブが本来の軌道を描き、制球が戻れば直球も全然変わってくると思う」と期待する。V奪回の鍵を握る1人。本領発揮への猶予はまだある。(江尾 卓也)
 

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2020年4月22日のニュース