現役選手オススメ 今読むべき野球本!野球漫画主流も…DeNA・伊藤光はデータ好き目線のこの一冊

[ 2020年4月13日 05:30 ]

現役選手がオススメ今読むべき野球本

DeNA・伊藤光
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 新型コロナウイルスの感染拡大により、学校に行けない野球少年・少女、部活動ができない球児の皆さんへ。巨人・原辰徳監督(61)は「こういう機会だから、できること」として読書を一つの例に挙げました。プロ野球選手たちも自宅内での時間を有効に使っています。今回は、各球団の選手が薦める「今、読んでおくべき野球本」を紹介します。

 ◆DeNA・伊藤光 「セイバーメトリクスの落とし穴」お股ニキ(@omatacom) 光文社新書

 野球をしていた方が書く本は現役時代のメンタル的なことが多いけど、この方はプロ野球を経験していない。データを調べるのが好きな人の野球観、第三者的目線は初めてだと思って手に取りました。

 第5章に「キャッチャー論」というのがあり、繰り返し読みました。今はデータの時代。かといって、データで分析されているから必ず打たれるとは限らない。だから最後は勝負勘。データがあって、反応があって、最後に結果が来るから、最終的には何が正解か分からないんです。今までやってきたことが積み重なって出る「勝負勘」というのは面白いし、深いですよね。

 外に出られなくても、考えることはできます。いろいろな見方を養うのもいい。野球の奥深さを学んでほしいと思います。

 ◆オリックス・T―岡田 「考える野球」野村克也 KADOKAWA

 技術論というより考え方の本で、「結果が出ると相手も攻め方を変えてくる。こちらも考えて勝負しないといけない」という内容。10年にパ・リーグ本塁打王(33本)になりましたが、翌11年の成績が良くなかった。「これは変えなアカン」と。結果が出た時こそ考えて打席に入るようにしています。

 僕の野球人生を振り返っても今の球児が直面している“野球ができない”という状況は経験がないです。それでも、今しかできないことに取り組んでほしい。自宅で筋トレもいいし、本を読むのもいいことだと思います。僕もイチローさんの本や、いろんな本を読みました。自分で考えて、やるべきことを見つけることも大事だし、それは絶対、将来につながると思います。

 ◆広島・大瀬良 「風光る」七三太朗、川三番地 講談社

 僕は渋い漫画をお薦めしたいと思います。補欠選手の高校球児である主人公が、プロ野球選手の物まねを取り入れながら成長する物語です。戦術や投げ方などの難しい話ではないので、子供でも楽しめると思います。

 今は外で野球ができない状況の子もいると思います。だからこそ、主人公が物まねをヒントにしたように、動画を見たりしながら技術を学ぶ時間にしてもいいかもしれません。僕は小、中学生のころにたくさんの野球漫画を読みました。その中でも、この漫画が今の野球少年少女に響くかなと思いました。僕たちも一生懸命頑張るので、野球をやっている子供たちも、今しかできないことを考えて一緒に頑張りましょう。

 ◆ソフトバンク・中村晃 「ドカベン プロ野球編」水島新司 秋田書店

 小学3、4年生のころに、単行本で読んでいました。現役プロ野球選手も実名で出てくるし、ロッカーやクラブハウス内も細かく描かれていて「プロ選手になって、こういうところで野球したいなあ」と思っていました。

 自分は山田太郎と殿馬一人が好きでした。山田は凄い打者で人間性も抜群。強打者になりたいと思っていたので打ち方のまねをした。殿馬は、発想が面白い。リズム、テンポが凄かった。漫画の山田太郎をイメージしてから左打者の打撃映像を見るようになった。(映像では)松井秀喜さん、松井稼頭央さんを見ていましたね。

 今は、YouTubeなど映像で勉強できることも多い。今しかできないことをやってほしい。守備でも打撃でも何かを見てイメージするのは大事なことだと思います。

 ◆西武・源田 「MAJOR」満田拓也 小学館

 小学校高学年のころに単行本でよく読んでいました。15巻の三船東中のプールサイドの場面。中学3年生の主人公・茂野吾郎が福岡から横浜に転校してきて、右投げなのに突然左投げを披露し、剛速球でフェンスを壊す。最高に格好よかった。何度も読み返しました。

 吾郎は小学校時代にリトルリーグで右肩を壊してボールを投げられなかった。ひそかに左投げを練習し誰も予想していない中で仲間にそれを見せつけた。「こんなことあるのか」と驚いたのを覚えています。左投げをまねしようとかはなかったですけど、一生懸命練習することの大事さを吾郎から学びました。今でも吾郎のそういう気持ちを自分も持ち続けています。

 ◆中日・山本 「おおきく振りかぶって」ひぐちアサ 講談社

 中学生のころに初めて読んだのですが、高校野球のめちゃくちゃリアルな話が描かれています。一日一日が詳しく書かれていて、凄く親切。練習をどうやって工夫するかだけでなく、栄養について知識が豊富な先生がいたり、夏の大会前にアルファ波を増やして集中力を高める話があったり、野球をやる上で参考になることが、たくさんありました。この(舞台となっている)高校に行きたいなと思ったぐらいです。

 自分がこの高校の野球部の一員だったら…と思いながら読み進めることができますし、自分の高校の野球部と比べたりもできます。野球をやっている球児たちにはお薦めです!

 ◆巨人・丸 「4P田中くん」七三太朗、川三番地 講談社

 読んだのは小学生のころだった記憶があります。実家にあったので、読み始めました。

 手違いから野球の名門校に推薦入学した主人公が、「努力」でどんどん結果を出し続け、チームから信頼される選手に成長していくところが心に残っています。この本から、努力の大切さを学びました。自分が参考にしたのは「まずは、どんな練習でもトライしてみよう」と試してみることです。

 努力は決して無駄にならない。結果、自分の成長につながっている、というところを読んでもらいたいです。野球を好きだという気持ちを持ち続けてほしい。私も開幕に向けて一日一日、できることを精いっぱい、ベストを尽くしていきます。

 ◆ロッテ・安田 「ダイヤのA(エース)」寺嶋裕二 講談社

 僕がこの本をよく読んでいたのは高校(履正社)時代ですね。週刊少年マガジンで連載されていた高校野球漫画で、甲子園の優勝を目標に掲げる名門校に野球留学した主人公が、エースを目指しながら成長していく、というストーリーです。

 漫画といっても、高校野球の細かなところまでリアルに描かれていて、いろんな練習方法が登場します。当時は、僕も高校球児だったので、さまざまなシーンに共感したりしました。

 高校野球の物語として、純粋に読んでいて楽しかったし、とても勉強になりました。コロナウイルスの影響で、外に出て野球を思い切って楽しむのは難しい状況だと思いますが、子供たちにとっては野球の勉強になる漫画だと思います。

 ◆楽天・鈴木大 「H2」あだち充 小学館

 小学生のころ、祖父母の家にあったのがきっかけで読み始めました。強豪校と野球愛好会しかない高校に別々に進学した親友が、甲子園で対戦する夢の実現へ努力する物語です。2人は全く違う環境にいながら、目指す場所は同じでした。

 「H2」を読んで漠然と甲子園への憧れが芽生えて、野球を続けていくうちに明確な目標へと変わりました。甲子園出場という夢をかなえることはできませんでした。ただ、目標に向かって必死に努力した日々のおかげで今の自分があります。どんな環境であっても、自分が目指す場所をしっかりと定めることで頑張れるはずです。それを教えてくれる作品なので、ぜひ読んでみてください。

 ◆ヤクルト・小川 「スラムダンク勝利学」辻秀一 集英社インターナショナル

 中高生の時に、この本を読みました。バスケ漫画「スラムダンク」の登場人物の言葉などから(野球に関して)自分の力を発揮する考え方を学びました。その中でも気に入ったのは「目標に向かって“石”を置いていく」という考え方。その日にできることを一生懸命やりきる。一日一日の積み重ねの延長に、目標達成があると信じるということです。

 結果も大事ですが必要な過程を積み重ねられる良い考え方だと思いますし、やってきたことが自信につながります。「スラムダンク」はとても面白いので漫画やアニメを見てから、この本を読むことをお薦めします。文字だけでなく、漫画の一場面が載っているので見やすいと思います。野球というスポーツを楽しんで自分の目標や夢に向かって突き進んでください!

 ◆日本ハム・金子 「バチバチ」佐藤タカヒロ 秋田書店

 17年ごろ、(当時在籍していた)オリックスで同僚だった相撲好きの平野投手(現マリナーズ)に薦められたのがきっかけで読み始めました。明日の自分が今日の自分を後悔しないために、日々全力で生きる。極端に言ったら、その勝負で死んでもいいくらいの気持ちがないと勝負の世界では勝てないというところを(主人公の鮫島)鯉太郎から学びました。

 鯉太郎には、同じタイミングで力士になったライバルがいて、父親同士もライバルだった過去があり、お互いを高め合う上で、とてもいいモチベーションとなっていました。「こいつには絶対に負けたくない」という選手がいたら、練習で気は抜けなくなると思う。僕もそういう鯉太郎の生きざまを見習って、今後も生きていきたいと思います。

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