ギリギリまで悩んだ末…ソフトB 無期限活動休止決断の背景

[ 2020年4月1日 05:30 ]

記者団にペイペイドーム、ファーム施設を閉鎖すると話す三笠GM(左)(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月31日から無期限の活動休止となった。スポニチでは決断の背景や休止中の対処などを取材した。

 3月31日、午前11時過ぎ。ペイペイドームでの練習前の円陣で、山口裕二マネジャーが選手に連絡事項を伝えた。「明日も予定通り、11時から全体練習となります」。その2時間後、三笠杉彦GMが3月31日以降、無期限の活動休止をナインやスタッフらに告げた。ギリギリまで悩んだ末、「球団の判断」(同GM)として決断した。

 3月23日の12球団代表者会議で開幕日が延期となり、当面の練習試合も中止になった。チームはそれでも3勤1休の日程で練習を行ってきた。最短で4月24日となる開幕に合わせ、活動休止によるコンディションの低下を避けるためだった。この時点で福岡の感染者が首都圏や関西圏に比べ少数だったことも、判断材料にはあった。

 潮目が変わったのは3月27日。阪神・藤浪ら3選手の感染が発覚。阪神・揚塩球団社長は会見で、選手への指導を問われて「もう少し厳しくしておけば…」と反省をにじませた。さらに、28日夜には福岡県の小川洋知事が緊急会見。県民に対して日曜日にあたる29日の外出自粛を要請した。球団は急きょ、29日の練習を取りやめ、完全休養とした。

 今後も週末などに外出自粛要請が出される可能性があることも示された。球団と話し合いを重ねてきたと言う選手会長の中村晃は「今回の休止はしようがない。残念だけど仕方がない」と冷静に受け止めた。

 4月3日の12球団代表者会議で今後の方向性が固まれば、練習再開のメドも見えてくるが、休止期間がさらに延びる可能性もある。

 「これ以上、感染を広げないこと」と工藤監督。球団は選手やスタッフに対し、球場入りの際に検温などを実施してきたが、今後は「倦怠(けんたい)感」、「睡眠問題」、藤浪が「コーヒーやワインのにおいがしない」と訴えていたことから「味覚、嗅覚の異常」など5項目を増やし、体調管理をこれまで以上に徹底する。

 さらに3月31日、パ・リーグ球団社長のオンライン会議で「4・24開幕」の延期も検討された。31日現在で、福岡でも感染者が40人を超え、経路不明者も増加している。ウイルスがどこに潜むのか。不安な状況になりつつある。球団は長期戦を強いられる。

◆新型コロナと球界・ソフトバンクの動き

 ▼1月9日 武漢市で、新型肺炎による初の死者

 ▼13日 病原体として新型コロナウイルスが検出される

 ▼16日 日本で初の感染者が神奈川県で発生。以後は全国各地で次々と発生。30日に感染者が10人を超える

 ▼1月下旬 アジア、欧米に感染拡大

 ▼2月13日 日本国内で初の死者

 ▼20日 福岡で初の感染者(九州初)

 ▼21日 日本の感染者が100人を超える

 ▼26日 オープン戦無観客を決定。

 ▼3月9日 12球団代表者会議でプロ野球の開幕延期決定。4・10以降開幕目指す方針に

 ▼21日 日本の感染者1000人を超える

 ▼23日 12球団代表者会議で開幕再延期決定。4・24以降目指す方針に。公式戦代わりの練習試合中止も決定(パは4月9日まで)

 ▼27日 阪神が藤浪ら3選手の感染を発表

 ▼28日午後 ソフトバンクが5月31日までの公式戦チケットの販売を一時凍結

 ▼28日夜 福岡県の小川知事が29日までの外出自粛を要請。ソフトバンクは急きょ、29日を完全休養に

 ▼30日 ソフトバンクが31日からの無期限活動休止を発表。再開は早くても4月4日以降に

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