ロッテ・ドラ1朗希 マリンの風使いになる!変化球解禁「質のいい球を」

[ 2020年3月27日 05:30 ]

ロッテの佐々木朗
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 マリンの風使いになる!ロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(18)が、27日にZOZOマリンスタジアムで行われる全体練習で自身2度目となるフリー打撃に登板し、変化球を解禁する。同球場は10メートル以上の強風が名物で、変化球に及ぼす影響は大。最速163キロ右腕が持ち球の変化量などを早期に把握すれば、最強エースへの近道となる。

 敵とするか、味方とするか…。ZOZOマリンスタジアムを本拠とする佐々木朗にとっては名物である海風との付き合い方は重要だ。プロ入り後初めて打者に対して投球した24日のフリー打撃登板はオール直球で25球を投じ、最速157キロ。変化球を解禁する27日の登板に向けては「次はもっとリラックスして投げたい。質のいい球を投げることがテーマ」と意気込む。

 変化球を投じる上で最大のテーマは風の影響による変化量の把握だ。風速10メートル以上は日常茶飯事。同球場ではバックスクリーンから吹き下ろす風がバックネットに当たり、マウンドの投手には向かい風となることが多い。実際、佐々木朗も「風が強く、バランスを取るのがちょっと難しかった」と24日のフリー打撃登板を振り返る。

 現在の基本的な変化球はスライダーとフォークの2種類。高校時代は100キロ台のスローカーブも投げていた。向かい風に乗って直球は伸び、変化球は鋭く落ちる。カーブはよりブレーキが利くこともあり、緩急差が生まれる。今後、スローカーブを投じるようになれば剛速球との球速差が60キロ以上となる可能性も。「(直球は)先輩方が言っているように風でボールが少し浮かび上がっている感じがした。今度は変化球も投げる。風でどのような変化をするかも感じることができれば」と目を輝かせる。

 前回打撃投手は投球時間5分だったが、今回は8分となる。井口監督は「段階的にクリアできれば…」と4月上旬の実戦デビューも視野に入れる。「この球場では風との付き合い方が大事だといろんな人から言われる。早く慣れて風が強い日も、しっかりと投げられるようになりたい」と佐々木朗。最速163キロ右腕が風を味方につければ、無敵のエースになれる。(横市 勇)

 【マリン風使い列伝】

 ≪幕張沸かせたサブマリン投法 渡辺俊介≫01~13年にロッテでプレー。下手投げからのシンカー、カーブなどの変化球が風で大きく変化し、通算87勝のうち半分以上の49勝を本拠地で挙げた。

 ≪80キロで揺れる魔球「シェイク」 小宮山悟≫風よけのサングラスがトレードマークで、90~99、04~09年にロッテでプレー。05年には魔球「シェイク」を開発。球速80キロ前後で、マリンの風で大きく揺れ動いた。

 ≪仰天フォーク日本新記録19K 野田浩司≫オリックス時代の95年4月21日のロッテ戦で19奪三振の日本新記録を達成。強風で得意のフォークが大きく変化し、3三振のフランコは「風でフォークがまともに落ちず、フラフラと落ちてきた」と仰天。

 ≪ノーヒッター挟み進撃9連勝 岸孝之≫西武時代の14年5月2日のロッテ戦で史上78人目のノーヒットノーランを達成。緩急を使った投球が武器の岸はこの日の白星を挟み、風の強いマリンで9連勝を記録した。

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2020年3月27日のニュース