阪神・西勇 エースの自覚「爆発的な成績」でV導く

[ 2020年1月13日 05:30 ]

自主トレを行なう阪神・西勇輝
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 阪神の西勇輝投手(29)は11日(日本時間12日)、米ハワイ州ホノルルにある私立学校「ミッド・パシフィック・インスティテュート」で自主トレを公開し、プロ12年目で初めて自他ともに認める「エース」になる覚悟を示した。

 「エースとして、確立したポジションで、全員を背中で引っ張れるピッチャーになる」

 オリックス時代は金子(現日本ハム)らがおり主に2番手、3番の立ち位置だった。阪神に移籍した昨季も、開幕投手を務めたメッセンジャーが中心的役割を演じるはずだったが、まさかの不調から結果的に押し出される形でリーダー的存在となった。
 「今年は誰もいない。自分がよーいドンから軸と言われている。態度、立ち居振る舞い。同じことだけど、見せていかないといけないと感じる」

 昨季はチームトップの10勝を挙げ自身初で球団投手でも初めてとなるゴールデングラブ賞を受賞した。ただ、この数字、成績でエースとして認められようとはもちろん、思っていない。

 「それ(エース)って周りが決めること。結果で出すしかない。(周囲も)爆発的な成績を期待している。爆発的なのは(プロ生活の中でも)一年くらいしかないから、そこを出せるパフォーマンスが欲しいなと思う」

 今までのやり方では望む結果は出ない。だからこそ、巨人・菅野らと合同で実施していたハワイでのトレーニングも初めて一人で行うことを決め、限られた時間を最大限有効活用することにした。「キャンプでは気を使って周りを見て、自分の時間が少なくなる」と投手陣のリーダーとしての自覚も、すでに芽生えている。

 目指すは05年以来、15年ぶりのリーグ優勝。「(優勝は)すごい憧れの場所ではある。中心でいるときにやっぱり優勝したい。自分が軸で回っているときにね。輪の中の中心で“誰々がいてくれてよかった”という中の一人にいられたらいいなとはすごく思う」。

 自主トレでは体力強化を含めたトレーニング中心のメニューだが、シーズンに向け順調に準備は進んでいる。「来たいね、みんなで」。大きな期待を背負う開幕投手の最有力候補。自他ともに認める「エース」となってリーグ優勝に導き、V旅行で常夏の島へ再びやって来ることを誓った。(ホノルル・山本 浩之)

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