日本製鉄鹿島 タイブレークの末にサヨナラ勝ち 元阪神・玉置の力投が勝利呼ぶ

[ 2019年10月26日 14:44 ]

第45回社会人野球日本選手権 1回戦   日本製鉄鹿島2―1JFE西日本 ( 2019年10月26日    大阪ドーム )

<日本製鉄鹿島・JFE西日本>日本製鉄鹿島先発・玉置のピッチング(撮影・成瀬 徹)  
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 プロの世界で辛酸を味わった男が、完全燃焼の投球を見せた。阪神でプレーした日本製鉄鹿島・玉置が10回を5安打1失点。133球を投げ抜き、タイブレークの末での延長12回サヨナラ勝ちを引き寄せた。

 「向こうは注目のドラフト1位。投げ合うのを楽しみにしていた。最高のピッチングが出来たと思います」

 玉置は04年ドラフト9位で市立和歌山商から阪神入団。15年に退団するまで、1軍登板は20試合。度重なる故障に苦しんだプロ生活だった。だからこそ、1位で日本ハムの指名を受けた河野との対戦には期するものがあった。1―1の投手戦で一歩も引かなかった。球速は終盤140キロに届かなかったが、内角攻めと変化球のキレで渡り合った。9回2死一、三塁は137キロで詰まらせ遊飛。10回2死満塁も4番古田を138キロで中飛に片付けた。

 「当ててもいいからインコースを攻めた。河野くんにえらそうなことは言えないけど、何かを感じてくれればと思う」

 昨年準決勝で敗れた相手に雪辱することも出来た。社会人4年目の33歳の右腕は、この大会を現役最後とする決意。元プロの意地が全国大会でキラリと光った。

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2019年10月26日のニュース