阪神・西「予祝本」とラブソングに乗って4勝目

[ 2019年7月22日 07:00 ]

セ・リーグ   阪神5―2ヤクルト ( 2019年7月21日    甲子園 )

ファンの声援に手を振り応える西勇輝(撮影・岩崎 哲也)
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 阪神はヤクルト戦に競り勝ち、2連勝とした。1点ビハインドの5回2死一、二塁から1番・近本が90打席ぶりとなる右越えの一発。7号3ランで逆転に成功すると、9回はマルテの押し出し四球などでリードを広げた。投げては先発・西勇輝投手(28)が7回4安打2失点と好投。5月10日の中日戦以来となる4勝目を挙げた。

 力を込めたスライダーは外角低めにズバリ決まった。1点差に迫られた6回2死一塁。4番・村上のバットは動かなかった。ベース板の四隅を突く、西らしい1球だ。見逃し三振に仕留めると、右の拳をギュッと握りしめた。7回2失点の力投。5月10日の中日戦以来、実に9試合72日ぶりの白星だ。新人の近本と上がった歓喜のお立ち台。マイクに乗せた第一声は弾んだ。

 「無事、勝てて良かったです。近本が3ランを打ってくれて勝ち越してくれて…。勝てない時期は正直苦しかったですが、甲子園で投げられる喜びを感じて投げています」

 6回1死三塁で青木を一ゴロに封じたが、マルテの野選で1点を失った。マルテの本塁送球でかがんだ際に転倒。ただ、アクシデントをものともせず、7回も3者凡退で乗り切った。3回は山田哲を内角シュートで詰まらせ、三ゴロ併殺に封じるなど計三つの併殺でリズムに乗った。5回は近本の逆転3ランを呼び込む右前打でチャンスメーク。「感謝の気持ちを表した」というように、近本をハグで迎え入れた。

 矢野監督が実践する『予祝』は、西ら選手にも広がっている。予祝とは未来を先に喜び、祝ってしまうことで現実を引き寄せるというもの。指揮官が選手に配布したのが『前祝いの法則 予祝のススメ』という一冊だ。もちろん読書家の西もしっかり読み込んだ。

 阪神移籍を決めたのも、この指揮官の超プラス思考が大きいという。常に前向きな姿勢に共感している。「だから阪神に来ました。この監督のために、と思えるので」――。試合前のロッカーでは予祝を実践している一人だ。「“きょう、ナイスホームラン”と言ってみたり。一人でも多くの人が信じることに意味があると思う」。たとえ、首位とゲーム差が開いても簡単に優勝は諦めていない。

 90年代の歌をテーマに音楽と野球観戦を楽しむ「虎フェス♪」イベントだったこの日。打席時の入場曲はエレファントカシマシの『今宵の月のように』を、登板時は久保田利伸with NAOMI CAMPBELLの『LA・LA・LA LOVE SONG』を選んだ。「チームは乗っていける。勝つべくして勝てた。あんなラブソングが合うとは思わなかったです」。普段はMr.Childrenを好むが、90年代の名曲に乗ってがっちり4勝目をつかんだ。(吉仲 博幸)

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