岐阜県勢47年ぶり4強導いた左腕は今…波瀾万丈の経験を次代に

[ 2019年3月31日 08:45 ]

06年、岐阜県勢で47年ぶり4強に導いた尾藤さん
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 【平成センバツヒーロー あいつ今何してる?(8)】雑誌の特集で早実・斎藤(現日本ハム)と並んだ細身のイケメンは、今も変わらなかった。06年(平18)、岐阜県勢で47年ぶりに4強入りした岐阜城北のエースだった尾藤竜一さん(30)は故郷に戻っている。現在の仕事は父が社長を務める白鳥交通の関営業所長。観光バス運転手の業務管理や営業活動が主な業務で忙しい日々を送る。

 波瀾(はらん)万丈の人生だ。春に続く甲子園を狙った高3の夏は岐阜大会4回戦で9回2死から逆転サヨナラ弾を浴びた。斎藤と一緒になった早大では左肘を負傷。リーグ戦に出場することなく1年途中で中退した。それでも「もっと野球がしたかった」と自費で手術を受け、巨人から育成ドラフトで指名されるまで回復した。現役引退後は中日で打撃投手を務め、稲葉ジャパンにも同行した。

 「甲子園は私の宝物。野球は人生そのもの。自分の経験を岐阜の子供たちに伝えたい」。いい思いだけでなく、つらい思いもあったからこそ言葉には重みがある。昨年6月に小学生対象の野球塾を開校、4月からは朝日大で投手コーチとして大学生を指導する予定だ。

 「甲子園に出て岐阜のレベルが全国に通用すると分かった。岐阜を元気にしたい。斎藤は今も気になるし、(同世代の)田中(ヤンキース)や前田(ドジャース)の活躍は励みになる。自分も違った場所で頑張らないと」。刀鍛冶の伝統を守る関市で、尾藤は将来のプロ野球選手たちの野球センスを研いでいる。(八田 朝尊)

 ◆尾藤 竜一(びとう・りゅういち)1988年(昭63)11月19日生まれ、岐阜県郡上市出身の30歳。岐阜城北3年春のセンバツは初戦1安打10奪三振など3連続完投。準決勝は3回降板だった。08年育成ドラフト1位で巨人入団も、2軍で5試合に登板したのみで11年限りで退団。12~17年は中日打撃投手。既婚。

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