阪神ドラ1近本、甲斐キャノン“粉砕” 初球いきなり二盗成功

[ 2019年3月3日 05:30 ]

オープン戦   阪神0―1ソフトバンク ( 2019年3月2日    ヤフオクD )

3回2死、近本は二盗を決める(捕手は甲斐)(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24=大阪ガス)が2日、ソフトバンクとのオープン戦(ヤフオクドーム)に「9番・中堅」で先発し、2安打1盗塁と持ち味を発揮した。しかも、その1盗塁は12球団随一の強肩で「甲斐キャノン」の異名を持つ甲斐から決めたもの。外野手争いにおいて目を見張る活躍ぶりだった。

 レジェンドOBの赤星憲広氏がかけられて以来だろうか。左翼席から「走れっ!走れっ!近本っ!」のコールが鳴り響く。球場全体が近本の足に注目する中、迷わず初球にスタートした。十分に警戒していたはずの「甲斐キャノン」は遊撃側にそれ、ワンバウンドになった。盗塁成功。零封負けした一戦で、虎党が最も盛り上がった瞬間だった。

 「初球で走ることは、ピッチャーにとってもキャッチャーにとっても、一番プレッシャーがかかるので。スタートを切れたことは良かったです」

 3回2死走者なしで、千賀から右前打を放った直後の快挙だった。甲斐の昨季盗塁阻止率は、12球団トップの・447。広島との日本シリーズで6度の盗塁企図、全てを阻止した衝撃は記憶に新しい。今季初の対外試合だった2月26日楽天との練習試合でも、2度の企図をいずれも阻止。そんな「いま、最も走りづらい男」を凌駕したのだから、どこまでも頼もしい。

 難易度マックスの荒技を一発成功させたという事実だけではなく、勝負度胸も評価の対象となった。作戦の関係でサインは明らかにならなかったが、矢野監督は前日にこう語っていた。「近本なんかは、甲斐が出てきたらどう走るとかさ。そういうのをどんどんやっていくのを見るのは楽しみ」。超積極性を掲げるチーム方針もあり、自己判断でスタートした可能性は高い。50メートル走5・8秒の俊足に加え、名前負けしなかった強いメンタルは、プロの世界で大きな武器になり得るだろう。

 打撃でも輝きを放った。千賀が投じた1球1球に「見たこともない球」と改めてプロの厳しさを知った。それでも簡単には屈しない。カウント2―2からの5球目。「追い込まれてからは逆方向に意識を」と手元まで引きつけると、17年WBCで世界を震撼させた“お化けフォーク”を右前に運んだ。

 7回の第3打席では三遊間を破る左前打で、チーム唯一のマルチ安打を記録。「ああいうバッティングを見せてくれると使いたくなる」と指揮官の評価をグンと上げた。今春9試合の打撃成績も大台3割をクリア。混戦模様の中堅争いにおいて、その存在感は日に日に高まっている。(巻木 周平)

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2019年3月3日のニュース