広島ドラ6正随、140メートル“新井さん弾” 東出コーチ「飛距離同じくらい」

[ 2019年2月3日 05:30 ]

ロングティーをする正随 (撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 広島のドラフト6位・正随優弥外野手(22=亜大)は宮崎・日南キャンプ第1クール2日目の2日、フリー打撃で推定140メートルの特大柵越えを2本放った。長距離砲ならではの滞空時間の長い一撃だった。塹江を相手に左中間に特大2発。打撃ケージの真後ろで見守っていた緒方監督にも強烈なインパクトを与えた。

 「はじめはミスショットばかりでヤバイなという中で、後半に上げていくことができました。アピールしないといけなかったので必死で、入ったどうかも分からなくて」

 キャンプ2日目におけるプロとの“初対戦”。塹江が37球中19球がボールという制球に苦しむ中でも集中力を切らさず18スイングに全ての力を込めた。「長打力が求められているので、当てにいくよりも強く振れと言われています」。直球のみと打者有利の状況でも、速球自慢の塹江からフルスイングで安打性5本を放った事実は大きい。

 早出練習から打撃指導した東出打撃コーチも「いいパンチ力を持っているし、スイングもいい。(2次キャンプ地の)沖縄行きを獲れと言っている」と高評価した。同コーチは、昨季限りで引退した新井貴浩氏(スポニチ本紙評論家)と同期入団。正随と新井氏は同じ大卒でのドラフト6位入団と共通項があり、入団当時を思い起こした東出コーチは「新井さんの入ったときも(打つことは)凄かった。それと飛距離は同じぐらい」と見劣りしないとした。

 衝撃的な2発で、他球団の要警戒リスト入り。中日・鈴木義広スコアラーは「ボールをつかまえたら、いい打球が飛ぶ。右打者で新井さんが抜けた中で、チャンスはあると思う」と偶然にも新井氏の名前をあげて評した。

 厳しい練習でも知られる亜大出身。「まだまだいけます」と赤ヘルの猛練習に耐えられる体力も、どこか新井氏と重なる。「まだまだだけど、少しはアピールできたと思います」。鈴木、長野、野間らとの厳しい外野争いに挑むための号砲を、自らのバットで豪快に鳴らした。(河合 洋介)

 ◆正随 優弥(しょうずい・ゆうや)1996年(平8)4月2日生まれ、広島県出身の22歳。小学1年から野球を始め、段原中では広島鯉城シニアで投手兼外野手。大阪桐蔭から野手一本となり、3年夏の甲子園で4番として全国制覇。亜大では1年春から東都リーグ戦に出場し、通算87試合で68安打、9本塁打、34打点。1メートル80、93キロ。右投げ右打ち。祖父は元広島・三原卓三氏。

 ▽「正随」姓の由来 全国で約10世帯、広島県のみで見受けられる姓。ルーツは定かではなく、吉兆を意味する「祥瑞」という言葉が原型と言われる。また、徳島県に「勝瑞」という地名があり、この場所を発端に「勝瑞」「正瑞」姓が山陽地方に広がっていることから、その変形との説もある。

続きを表示

2019年2月3日のニュース