輝星 2・16紅白戦デビューへ 清宮との対戦熱望「なんとか抑えられれば」

[ 2019年1月10日 05:30 ]

鎌ケ谷の新人合同自主トレでキャッチボールする吉田輝(撮影・沢田 明徳)
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 2・16デビューだ。7球団の新人合同自主トレが9日、各地で始まり、日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(17=金足農)は千葉・鎌ケ谷でプロの一歩を踏み出した。キャンプ2軍スタートが濃厚だが、栗山英樹監督(57)は2月16日に沖縄県国頭村で予定している今季初実戦の紅白戦に登板させる意向。最速152キロを誇る右腕も目標の開幕1軍に向け、アピールすることを誓った。

 気温7度に、風速10メートル超えの突風が吹く鎌ケ谷。短距離ダッシュで体が温まってきた頃、吉田輝ら新人8選手は、視察した栗山監督から訓示を受けた。「2月16日の1、2軍の紅白戦が実戦のスタート。そこでしっかり力を出してほしい。優勝しないといけない年だから、1年目とか関係はない」。1位右腕は表情を引き締めた。前日も指揮官との面談で「できるならすぐに準備してくれ。まずは紅白戦に向かうように」と言われていた。

 いよいよプロでの練習が開始。昨季甲子園の準優勝投手を一目見ようと、平日にもかかわらず約700人のファンが押し寄せた。昨年の清宮の500人を大きく上回る盛況に「こんなに多くの人に見られながら練習するのは初めて」と目を輝かせ、汗を流した。

 昨年9月のU18日本代表でも同僚だった5位の柿木(大阪桐蔭)とのキャッチボール。吉田輝が「ジャパンの時よりいいだろ」と自信を見せ、柿木も「いいんじゃない」と太鼓判。最速152キロを誇る右腕も甲子園後は本来の球威からは程遠かった。伸びのある直球が復活。栗山監督も「体も締まってきたし、表情も良い」と評価。一時は筋力を付けようとしすぎて86キロだった体重も現在は81キロに絞り込んでいる。

 キャンプは吉田輝を含め、高卒の新人5選手は2軍スタートが濃厚だ。それでも1、2軍合同の紅白戦で活躍できれば、開幕1軍も決して夢ではなく「シーズン序盤から1軍で、できるようにアピールしていきたい」と照準は定まった。

 対戦を熱望するのが、寮では隣の部屋で暮らす清宮だ。入寮日の6日に部屋を訪れ、あいさつした。「どの選手もそうだけど、体が大きくて特に背筋が凄いなと。改めてアマチュアとの違いを感じた」と印象を語った。その清宮らとの対決に向け「先輩だけど、びびらず自分の投球で向かっていきたい。直球でいきたいけど、変化球とのコンビネーションでなんとか抑えられれば」と意気込んだ。

 ルーキーから1軍で活躍するためには、最初が肝心。「2・16」。17歳は38日後を見据えた。 (武田 勇美)

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