阪神　能見　負の流れ断ち切る「自分は自分の仕事をするだけ」

セ・リーグ   阪神９―８巨人 （ 2018年8月26日    東京Ｄ ）

７回に５番手で登板し、勝利投手となった能見（撮影・大森　寛明）
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　頼もしすぎる男たちが、大逆転劇を彩った。まずは５点ビハインドの７回に登板した阪神・能見が、７番・陽岱鋼から始まる打線をわずか５球で３人斬り。先発した飯田から桑原までの４投手全てが失点していた負の流れを断ち切った。

　「俺がどうこうじゃない。（２番手で登板した）岡本がしんどいところでいってるから。自分は自分の仕事をするだけ」。ミラクルを呼んだ今季３勝目にも、後輩をねぎらうことを忘れなかった。

　リードを奪えば、こっちのモノだ。８回からは藤川が登板。１番・坂本勇からの強力な上位打線をこれまた３人で退けた。重圧がかかる場面で、僅差を死守。２つの三振を奪う貫禄の投球で、守護神へバトンをつないだ。

　「自分どうこうより（直前で）味方が逆転したので。展開的に絶対抑えてやろうと思っていた」。チームに対する献身的な思いが、そのまま結果となって表れた。

　最後はドリスだ。先頭の岡本を見逃し三振。１死から長野に遊撃内野安打を許した。一発出れば逆転負けという場面。決して簡単ではなかったが、ゲレーロを遊ゴロ併殺に退け広島・中崎に並ぶ２９セーブ目を挙げた。

　「点差は関係なく、逆転した時点で準備はしていた。（ゲレーロは）低め、低めにいくことを一番に考えていたよ」

　３人がそろい踏みした試合はこれで、１１勝２敗となった。難局でこそ踏ん張るのが虎の中継ぎ陣。苦境が続くチームの屋台骨を、支えている。

（巻木　周平）