巨人　沢村　悪夢の８回６失点「あってはならないこと」　勝利の方程式は白紙に

セ・リーグ   巨人８―９阪神 （ 2018年8月26日    東京Ｄ ）

８回２死満塁、沢村は俊介に２点適時打を許す（撮影・岩崎　哲也）
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　懸命に追う右翼手・長野のグラブの先で、打球は右翼フェンスに直撃した。同点、そして逆転の走者も生還。ベンチで戦況を見つめていた巨人の沢村は、眉間にしわを寄せた。

　「チームの勢い、流れを、全て僕のせいで止めてしまった。あってはならないこと」

　暗転は５点リードの８回に起きた。３番手の沢村が１死一塁で梅野に左中間２ラン。その後２死一塁から北條、福留に２者連続でストレートの四球を与え、満塁から俊介に中前２点適時打を浴びた。１点差に迫られ池田にマウンドを譲ったが、相手打線の勢いを止められず、代打・伊藤隼に右翼フェンス直撃の逆転の２点適時三塁打を許した。

　沢村は２／３回を４安打６失点で６敗目。まさかの大逆転負けに勝率５割復帰を逃した高橋監督は「あの回（８回）しか振り返るところはあまりない」と語った。巨人が８回以降に５点差からの逆転負けを喫するのは、０３年５月９日の中日戦以来、１５年ぶり。１シーズンで２度の５点以上のリードからの逆転負けも、０１年以来となった。

　本来は救援の柱となるべきマシソンが左膝痛、カミネロも上半身のコンディション不良を訴え、両投手とも近日中に渡米、現地の病院で精密検査を受ける。その結果次第だが、手術に踏み切る可能性が高い。レギュラーシーズン、さらにポストシーズン以降も戦力の計算はできない。

　この日は２５日に１軍再昇格の上原が７回、アダメスが９回を担ったが「いろいろ考えないといけない。今後はまた考える」と斎藤投手総合コーチ。ヤクルトが勝ったため３位に転落し、残り２５試合。勝利の方程式は白紙の状況にある。