阪神 巨人に5点差逆転勝ち 伊藤隼「ただの1勝かもしれませんが、勢いがつく勝ち方」

[ 2018年8月27日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神9―8巨人 ( 2018年8月26日    東京D )

8回2死一、二塁、逆転の適時三塁打を放った伊藤隼はナインとハイタッチをかわす(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 こんなスカッとするゲームもできるんや!!阪神は26日の巨人戦(東京ドーム)で3―8の8回に一挙6得点のビッグイニングで大、大、大逆転勝ち!梅野隆太郎捕手(27)の1試合2本目となる2ラン、俊介外野手(31)の2点中前打で反撃ムードが高まると、代打の伊藤隼太外野手(29)が右越えに逆転の三塁打だ。7回終了時にリードされていれば今季は50連敗だったが、51戦目でストップ。連敗を3で止め、夏の長期ロードも12勝12敗で終了した。

 代打・伊藤隼の大飛球が長野のジャンプをかわして右翼フェンスに届く。代わった池田の初球の高めスライダーを、しばきあげるようなスイング。8回、7―8まで追い上げ、なお2死一、二塁で逆転決勝の三塁打だ。

 「初対戦だけど、初球からいくのが僕のスタイル。球種を読むのではなく、打てると思った球を打とうと。1点差は分かっていたのですが、スコアボードをパッと見て逆転しているなって。実感がなくて、ベンチの盛り上がりに戸惑いました」

 3―8から始まった8回。この時の東京ドームはまだ3発の余韻が残る巨人ファンがノリノリだった。しかし先頭の大山が左前打して、1死後に梅野がこの試合2本目となる2ラン。少しだけ、ざわつき始めた。

 2死となり糸原が右前打、北條と福留の連続四球で満塁。糸井の死球交代で急きょ4番で途中出場していた俊介が中前に2点打を放って1点差だ。3回の中堅守備で山本のライナーを前進して飛び込んだが後逸していた俊介は「失点につながっていたので、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。最後にチャンスで打席が回ってきたので…」と挽回できたことに安堵した。

 沢村をKOすると、奇跡が起こる予感はあった。7月1日のヤクルト戦以来となる1イニング6得点を、伊藤隼が完結させたときは東京ドームは確かに揺れていた。「5点差があったけど誰も諦めていなかった」

 7回終了時にリードされた試合では今季51戦目で初めての勝利だった。巨人戦の5点差逆転勝利も、2010年4月13日までさかのぼる。高校球児にも負けない熱く、激しい戦いで夏の長期ロード最終戦を締めくくった。

 「ただの1勝かもしれませんが、勢いがつく勝ち方」と背番号51が叫べば、金本監督も「特にきょうは、負けられないというのはあった。選手に感謝しかない。こういう勝ち方ができたので、その勢いを持って甲子園で勝てるように頑張っていきます」と興奮気味だ。まだ借金6の4位。それでもペナントレース残り36試合、何かを起こしそうな期待感が少し生まれた1勝だ。

続きを表示

2018年8月27日のニュース